あなたは、個人的なつながり、またはビジネスネットワークの中で、どのような人物として見られていますか? 行動力のある人として認識されていますか? それとも言葉だけの人だと思われていませんか?私たちが発する言葉、起こす行動は、リファーラルパートナーと「信頼関係」を築くための重要な要素です。
個人的なつながりであろうと、ビジネスの関係であろうと、成功をもたらす関係というのは、時間の経過とともに発展していくもの。最初は、お互いに存在を認識する「認知」の段階(ビジビリティ)から始まり、頼れることができて「信用に値する」(クレディビリティ)関係へと段階が進んでいきます。
ビジネスのネットワーキンググループにおいて、リファーラルを提供する人には3つのタイプがあることに気付きました。多くの専門家や起業家たちが耳にするのは、「控えめな約束で、結果は期待以上」ということであり、彼らはまさにその態度でビジネスに臨んでいます。また、正反対の人もいます。つまり、「大げさな約束をして、結果が期待はずれ」の人ですね。そして3つ目が「約束は一切せずに、ちゃんと結果を出す」人たちです。
リファーラル提供者の3つのタイプ
1.大げさな約束で、結果が期待はずれ
多くの場合、このタイプの人は、信頼性に課題がある人たちです。彼らは常に「何かに取り組んで」はいるけれど、仕事が成約に至ることがまずありません。「おつなぎしますよ」「ご紹介しますよ」という約束はするけれど、実行に移されることがないのです。言ったことを守らないし、その結果、リファーラルパートナーたちを窮地に追い込んでしまうこともしばしば。口先だけの約束ですね。なぜ、やりもしないことを口先だけでうまいことを言うのでしょうか。それには2つの理由があります。ある人は、たくさん話をしてはくれるけれど、話したことを実行に移す気が全くないケース。またある人は何かしなくてはと焦るあまり、人の力になろうとして過度な約束をしてしまうケースです。理由はどうあれ、彼らは、そもそも言ったことを守る人たちではないので役に立ちません。周囲の人たちは、彼らの行動をみて判断しますし、約束を守らない人であるとみなされます。もちろんそれは仲間内で信頼を損ねることになりますよね。
2.控えめな約束で、結果は期待以上
こういう人こそネットワークに持つべき素晴らしいリファーラルパートナーです。なぜなら彼らは的確な質問によって相手が望むリファーラルやビジネスの機会を提供するために十分な情報を引き出せる人たちだからです。さらに「あなたが求めているリファーラルは理解できました。あなたにとって良いご縁になるのではと思い当たる方がいるので、もう少し詳しく教えていただけませんか。相手の方に連絡を取って、状況をお知らせしますね」というかもしれません。この人は、リファーラルを保証するわけでもないし、リファーラルの可能性を大げさに語ってもいません。「おつなぎしますよ」という控えめな約束をしながら、ネットワークの仲間たちと見込みのあるリファーラルについて意思疎通をしつつ、継続的にコミュニケーションを取り続けます。
3.約束はせずに、ちゃんと結果を出す
ネットワーキングの達人は、深い関係性を築くために時間を費やします。例えば仲間が求めているリファーラルをしっかりと書き留める。それによって仲間のターゲットマーケットについて、あるいは彼らのビジネスの内容を他人にどのように説明するのかを理解するのです。そのようにして知りえたことを元に、常にしっかりとした策を練っているので、あらためて何をすべきかを聞くようなことはしません。質の高いリファーラルと、最終的にビジネスの成約をもたらすことができるように秘かにことを進めます。「約束はせずに、ちゃんと結果を出す」ネットワーカーは、見込み客が商品やサービスの購入についてすぐにでも「話を聞きたがっている」という素晴らしいリファーラルをこの上もない形で提供し、メンバーを驚かせることがよくあります。彼らは、「あなたと話したい人がいます。あなたと連絡を取りたい理由はこれこれで、連絡方法はこちらです」と伝えてくれます。
より優れたリファーラルパートナーになろう
ビジネスネットワークにおいて、より優れたリファーラルパートナーになるためにいくつか提案があります。
―メンバーの話をよく聴き、彼らのビジネスを拡大させるために役に立ちたいという真摯な思いを持ち続けましょう。
―彼らがターゲットとするマーケットのことや、彼らの商品やサービスがお客様にどのように役に立つのかについて話しているときは、メモを取りながら聴きましょう。
―あなたが属するネットワークの人たちと1to1を定期的に行いましょう。それによって相手のビジネスについてそれまで知らなかったことも理解できるようになるでしょう。
―相手の業界用語を理解しましょう。会話の中で、それらの言葉を耳にしたときにピンとくることで、相手にとって良いリファーラルなのかどうか見極めやすくなります。
ビジネスネットワーキングを成功させるために私がおススメするのは、「大げさな約束をして、結果が期待はずれ」から「控えめな約束で、結果は期待以上」へ、そして「約束はせずに、ちゃんと結果を出す!」段階へと移行していくことです。
このような人たちは、自分たちが語る言葉と取る行動によって、信頼を築いてきた人たち。つまり、それが約束はしないけれど、ちゃんと結果を出す人たちです。
訳=川崎あゆみ