もし誰かに「あなたは、どんな仕事をしているのですか?」と訊かれたら、あなたは、まず何と答えますか?その場で何の言葉も出てこなかったり、簡単に思い浮かばないようであれば、以下を読み進めてください。
誰かにあなたの仕事について訊かれたときは、簡潔で記憶に残るような返答をしっかり準備しておきましょう。平均的な成人の集中力はわずか20秒です。長々と質問に答えてもあまり意味がありません。
ネットワーキングで成功し、可能な限り多くのリファーラルを受け取るためには、話を聞いてくれるすべての人(聞かない人も含めて)に対して、自分のビジネスについて事細かに話す必要があると思っている人が大勢います。同じ部屋にいるすべての人と話すことで、リファーラルも最大限に得られると多くの人が誤解していますが、それは違います。そんなことをしても耳を傾けようとする人たちをを退屈させてしまいますし、情報が多すぎるあまり記憶にすら残せてもらえません。
ネットワーキング活動においては、あなたの会社やビジネス、サービスで使える独自の強み(USP:Unique Selling Proposition)を作り出すことに注力しましょう。あなたの独自の強みは、あなたのビジネスの内容を簡潔に要約したもの、キーワードは端的にです。できるだけ相手に関心を持ってもらいながら、簡潔に説明しましょう。それによってあなたのビジネスの内容を理解してもらえますし、さらに聞いている人たちを楽しませ、最後まで話を聞いてもらうことに成功しているわけですから、あなたのことは記憶に残る可能性が高くなるというわけです。
端的で、説得力があり、情報提供できるものに
USPは、「あなたのお仕事は?」という長年にわたって嫌というほど訊かれてきた質問に対する、その人ならではの答えだと、私は考えています。
誰かにあなたの仕事について訊かれたときに、「コンサルタントです」のような月並みな返事をするのは避けましょう。世界中の事業家の半数はそのように答えるでしょうが、それは誰にも何も語ってないのと同じです。
代わりに、「私は中小規模の事業家を対象に、仕事がさばききれないほど多くのクライアントを獲得するためのお手伝いをしています」と言えますよね。これがまさに端的に説得力があり、しっかりと情報が含まれている説明になります。
他に、「私はスポーツ用品店を経営しています」と話した人の例もあります。この方は、お店を利用することによって、お客様が得られるベネフィットについてより詳しく伝えるべきです。「私はチームスポーツに特化したスポーツ用品店を営んでいます。地元にあるほとんどの高校のフットボールチームのユニフォームを揃えていますし、チームに応じた用具一式を大幅な値引き価格と迅速な納品で提供しています」。
USPはビジネスに合わせた内容で作る必要がありますが、単に自分はコンサルタントですとかショップオーナーですと話すより、USPを伝えることでいかに効果的な説明ができるかは理解できますよね。自分の「USP」を表す単語が12語であれ、20語であれ、あなたの返答がぎこちない印象を与えたり、わざとらしく聞こえないように、短くても十分に情報を伝えられるように心掛けましょう。
優れたUSPは、あなたの仕事における唯一無二の価値を他の人が理解できるように作られていることをお忘れなく。USPを伝えることによって、ビジネスネットワーキングのイベントや会合であなたのことをより印象付けられますし、相手に何を伝えるのかしっかりわかっていれば、初対面の人に対して自己紹介するときも安心です。
あなたのUSPは、曖昧なものではなく、誤解を生まないように、端的で、印象良く、ポイントを押さえたものであるべきです。あなたが目指すゴールは会話の扉を開けるものであり、これからビジネスのお付き合いを始めようとする人たちを混乱させるものであってはいけません。人があなたのビジネスについて多くの質問をし、あなたの仕事についての話に心から関心を持ち続けているということは、あなたの独自の強みが優れていることの最大の証です。
あなたのUSPは、ネットワーキングの成果にどのようにつながっていますか?
訳=川崎あゆみ