ネットワーキングによってグループが成功するため、また所属するメンバーが最適な成果を確実に挙げるために、まずすべきことは、そのネットワーキンググループは、質を尊重しているかどうかを確認することです。
「質を尊重する」とは、グループに招き入れる人を十分に見極めることを意味します。招き入れるべき人は、前向きで協力的な姿勢を持ちあわせ、自らの仕事に精通している質の高いビジネスプロフェッショナルです。これらの基準を満たさない人は、グループへの入会を認めるべきではありません。絶対にです。
ネットワーキングが効果的に行えるかどうか、その成果は、どのようなネットワーキンググループにおいても、そこで築かれる関係の質に左右されます。言うまでもなく、質に重きを置くことは、より多くのリファーラルを生み出すために、すべてのリファーラルパートナーとの間で深い人間関係を構築することも意味します。もし、あなたのネットワークが広く浅いものであれば、期待するようなリファーラルは得られません。最強の人間関係とは、単に名前と仕事内容を知っているだけの表面的なものとは全く違う、より深い関係なのです。
また、質を重視するためには、メンバーが高い参加意識を持って活動に臨むことが必要です。つまりは、グループ内におけるアカウンタビリティ(責任意識)が極めて大切なのです。優れたネットワークの大きな強みの1つが、メンバーの多くが友人であることです。そして最大の弱みの1つは……そう、メンバーの多くが友人であることです。一般的に、私たちは、友人になにか責任を負わせるようなことはしたくありません。所属するグループの活動の目的はお友だちクラブになることではないことを、あなたも仲間たちも忘れてはいけません。グループの目的は、リファーラルを提供し合うことです。良質のリファーラルを生み出せるようになるには、すべてのメンバーが質の高い活動ができるようにお互いが以下のような責任を持って活動に関わる必要があります。
― 各ミーティングに出席する
ー 組織の「コアバリュー(重要とする価値観)」に共感し賛同する
ー ビジターを招待し、新メンバーを後援する
ー グループのリーダーシップチームの一員となる
ー 新メンバーにメンタリングする
ベストを期待する
さて、ベストを期待するとはどういうことでしょう。ネットワークの仲間からベストの結果を得たいと期待すれば、望む結果を手に入れることができるはずです。また、ベストとはいえないものを期待すれば、その程度のものしか得ることができないことも事実です。「エクセレンス」ということを選択できる状況において、どうして月並みなことを選択するのでしょう。人は、水のように一番抵抗が少ない道、つまりは楽な道を求める傾向にあります。でも、その楽な道は、果たしてベストな道になり得るでしょうか。責任を持ってネットワーキング活動に関わることは、同じグループの誰にとっても、卓越した成果を挙げることにつながります。
質を尊重するための方法の最後は、ネットワーキンググループにおいてGivers Gain®(ギバーズ・ゲイン)の理念を元に活動することです。それぞれのメンバーが、仲間の目標達成やリファーラルの獲得、事業の成長のために手を尽くせば、仲間はそのお返しとしてメンバーに手を差し伸べてくれます。より多くのメンバーがこの理念、特にビジネスリファーラルに関しての理念を実践することで、グループが一層の成功を収めることになるのです。
ビジネスネットワーキングの成功は、同じグループのメンバーどうしで築き上げる関係性を通じて得られるものです。メンバーは、お互いに仲間を理解し、好感を持ち、信頼できるようになれば、すすんで他のネットワーキンググループのメンバーに紹介するようになります。質を尊重したいという気持ち、そうしなければならないという責任感を持って、質を大切にする文化をグループ内に育むことで、提供された紹介は新たな顧客やクライアントへと発展し、グループのメンバーに新たな売り上げをもたらすようになります。
訳=川崎あゆみ