私は、こんな質問をよく受けます。「アイヴァン、最近知り合いになった人との関係を、自然にリファーラルを交わし合えるような関係に進化させるためにはどうすればよいでしょうかか」。
リファーラルを交わし合えるステージに関係を進化させるためには、相手の人と最初の段階でどのように関わるのかが大きく関係しますと、私はいつも答えています。たとえば、あなたのビジネスにおいてターゲットとする人たちの集まりで短いプレゼンテーションを行ったとします。そのプレゼンテーションの内容が良ければ、その場にいた初対面の人からリファーラルを受け取れる可能性が十分にあります。なぜでしょうか。それは初対面の人があなたのプレゼンテーションを聴いたことでVCPプロセス®における認知(Visibility)の段階から信頼(Credibility)の段階まで気持ちが推し進められるからです。つまり存在を認識しただけのレベルから、信頼できる人物だと思ってもらえる段階まで相手の心が動けば、何かあったら自分の評判を損なってしまうかもしれないリスクを承知で、自分の知人にあなたのことを推薦してくれるかもしれません。
ビジネスネットワーキングにおいても、同じことがいえます。誰かと楽しく話をした時に、意図的に相手に価値を感じてもらえるような内容を盛り込むことができれば、比較的容易に「認知」の段階から「信頼」の段階へと移行できるので、リファーラルを交わすことをベースとしたビジネスがしやすくなるでしょう。
また、その相手が直接あなたとビジネスをする可能性があるかどうかはそれほど重要ではありません。お互いのビジネスがマッチしなくても、その人はあなたに役立つ情報を持っているかもしれませんし、あなたがつながりたいと思う別の人物を知っているかもしれません。一般的にも、自分とあまり共通点がなさそうな人とでもネットワーキングの関係を築くことは大切なことです。なぜなら、それによって全く新たなネットワークと繋がるかもしれませんし、ビジネスの視野を広げることにつながるからです。
新たに知り合った人とビジネスができる可能性が高くても、その場での会話は、3分間程度であればあっという間ですし、長くても7分くらいですから、ネットワーキングイベントの場でいきなりビジネスの話にはならないことを覚えておきましょう。即座にビジネスが成立することはありません。しかし、数日後にあなたから一言二言のメッセージを送り、連絡を取れば、1対1でのミーティングを行い、お互いに協力し合える方法を見いだす機会につながります。そのミーティングこそが、リファーラルを受け取れる絶好の機会となるのです。
知り合って間もない人とリファーラルを交わせるようになるまでに、みなさんは、どんな経験をされたことがありますか?効果的な方策をお持ちですか?
訳=川崎あゆみ