2014年のある晩、私は友人とワインを飲んでいました。その友人は、最近、スイスのジュネーブで開催されたプライベートジェットの展示会に参加したばかりでした(なんとも楽しそうですよね!)。彼は、高級プライベートジェットの会社がいかに素晴らしい手法で見込み客の心をつかんだかについて話してくれました。
招待されたゲストに、同社のさまざまなジェット機の仕様に関する情報がローディング新しいiPadが配られました。そのiPadには、ゲストが興味のある機体を選んだ上で、木材やカーペット、革などを選んで内装をカスタマイズできるアプリが搭載されていました。その場で自分の理想のジェットを目の前で確認することができたのです。素晴らしいアイデアでした。
誰もが、このハイテクなマーケティングツールにとても感心していたようですが、それもある人物に手渡されるまでのことでした。その人物に、私の友人は一目で気付いたのですが、マイクロソフト創設者ビル・ゲイツだったのです。彼は何と言ったのでしょう?「ありがとう、でも遠慮しておくよ」といったところでしょうか。
そのジェット会社のチームは、購入を考えてもらうにあたって、アップル社の製品を手渡されたマイクロソフトの創業者が、どのような反応を示すかについて考えていなかったのです。些細なことだと思われるかもしれませんが、これは相手が誰であるのかを見極めるべきだという大切な警告だといえます。あなたにとって一見些細に見えることでも、潜在的な顧客にとっては非常に重要なことかもしれず、取引の成否を左右することになりかねないのです!
マーケティングやネットワーキングの取り組みから最良の結果を得るためには、話す相手を見極め、共有しようとしている情報がその場にいる人たちにとって適切なものであることを確認することが重要です。
話す相手のことを考えず、チャンスを逃した人を見たことがありますか?もしあれば、ぜひ教えてください。ありがとうございました!
訳=川崎あゆみ