レガシーとは、今をどう生きるか

2026/10/26

BNIの創立者として、私は長年にわたり、経営者のみなさんがリファーラルを通じて、成果につながるネットワークを築くお手伝いをしてきました。しかし、私も年齢を重ね、私が本当に後世に残すもの、つまりレガシーは、ビジネスの成功ではなく、他の人々に与えてきた影響にあると気づくようになりました。永く受け継がれるレガシーを残すためには、過去を振り返るのではなく、未来に目を向けることが欠かせません。車のフロントガラスが、バックミラーよりも大きいのには理由があります。これまで歩んできた道を振り返ることも大切なことですが、それ以上に大切なことは、行く先に何が待っているのかということです。

過去を振り返ると、私たちは過去の成功や失敗にとらわれてしまいます。これまで成し遂げたことを誇りに思う一方で、過去に犯した過ちに苦しめられてしまうこともあります。これまでの成功に甘んじ、自分たちはすでに世界に足跡を残したと感じてしまうかもしれません。しかし、こうした考えは、私たちを誤った方向へ導くことがあります。前に進み、さらに大きな貢献をすることを阻んでしまう可能性があるからです。

そうではなく、私たちは現在と未来に目を向けるべきです。今この瞬間、そしてこれから先、人々にどのような良い影響を与えることができるかを考えましょう。それは、人々の人生をよりよくする可能性のあるプロジェクトや取り組みに、自分たちの時間や資源を投資することを意味します。また、他の人を導き、励ます機会、コミュニティに還元する機会、そして自分が情熱を注いでいる活動に貢献する機会を積極的に見つけていくべきです。私たちの人生のストーリーには、誰かが登場します。私たちの人生を変えてくれた人たちです。けれども、この世界にレガシーを残すうえで最も大切なのは、私たちは、誰の人生のストーリーに登場しているのか、ということです。私たちは、誰の人生により良い変化をもたらしてきたのでしょうか。

このような考え方に基づいて行動すれば、私たちが残すレガシーは、前向きな変化と良い影響をもたらすものになると確信できます。私たちが何を成し遂げてきたのかだけでなく、誰かの人生に良い影響を与えてきたこと、そして、誰かの心を動かしてきたことが、人々の記憶に残っていくでしょう。そして、リーダーとして、ビジョンを持つ人として、また、変化を呼び掛ける人として記憶されるのです。

もちろん、未来に目を向けることは、過去を完全に忘れるという意味ではありません。良い経験からも悪い経験からも、私たちは大切なことを学ぶことができますし、その学びを将来に向けた行動の指針にすることができます。ただし、過去の経験だけで、自分たちはこういう人間だと決めつけたり、自分の可能性を狭めてはいけません。むしろ、過去をより大きなことを成し遂げるための飛躍の足がかりにするべきなのです。

レガシーは、これまで何をしてきたかだけではなく、これから何をしていくかです。希望を抱き、世界によい影響をもたらしていくという強い意志を持って、未来を見つめるべきです。そうすることで、他の人々に意欲を与え、世界をよりよい場所に変えていくという永く受け継がれるレガシーを残すことができるのです。