マスターコネクターになろう

2022/06/06

マスターコネクターとは、あらゆるコミュニティにおいて、問題を抱えている人たちが、解決策を求めて相談に行く人たちのことです。マスターコネクターの周りには、顧客と、解決策を見つけるために誰かの助けが必要な人たち、その両方が自然と集まります。このようにマスターコネクターになると、自ら人を探しにいく必要はなく、人々の方からあなたの方に寄ってくるので、ビジネスが容易になります。そして、それが多くのリファーラルを生み出し、あなたのビジネスに多くの収益をもたらすということになります。

人生において、他の人よりも成功する人たちがいることは、皆さんもご存じだと思います。それは、単に彼らの運が良いからでしょうか?いいえ、そうではありません。成功の理由は2つあります。1つは、運が良いのはそれだけ努力を重ねた結果だということ。そして、2つ目はただ努力するだけではなく、より賢く努力することが大切であるということです。マスターコネクターになるには、より一生懸命に努力することが大切ですが、それよりも重要なのは、より賢く努力をするということです。マスターコネクターは、「私はあなたを助け、あなたは私を助けることで、結果的に皆がよりよくなる」という姿勢で人の力になることで、Givers Gain®(ギバーズ・ゲイン)の哲学を体現します。

前向きな姿勢から始める

幸いなことに、マスターコネクターになるためには長年の経験が必要なわけではありません。必要なのは、前向きな姿勢と、「まず自分から与える」という心掛け、そしてマスターコネクターになるための学びに積極的に関わることです。

マスターコネクターは、ネットワークグループの仲間と誰よりもたくさん1to1ミーティングをします。多くのリファーラルを提供し、誰かが助けを必要としていれば、すすんでメンターの役割をかって出ます。また、チャプターミーティングに他のメンバーよりも多くのビジターを招待し、BNIでの活動に興味を持っているビジターがメンバーになれるようサポートします。このような人たちが持続的で強い信頼関係を築いて、他の人よりも多くのリファーラルを受けるのは、当然のことですよね。

コネクター効果

グラハム・ワイミラーとロバート・スクロブとの共著「The Connector Effect(コネクター効果)」の中で、私たちは「コネクター効果」とは人を引きつける能力であるという話をしています。この効果は、あなたのリファーラルネットワークや友人や家族、上得意の顧客が抱える問題を、あなたのビジネスネットワークの仲間に紹介することによって解決に導く能力に比例して大きくなります。

ネットワーク内に仲間が増えれば増えるほど、ネットワークグループ以外の知りあいの問題を解決することが可能になります。手助けを必要とする人と、その手助けができるネットワーク内の信頼できる仲間とをつなぎます。あなたのリファーラルパートナーも、あなた自身とその専門知識を信頼してくれているので、彼らの友人や家族、クライアントを紹介してくれるというわけです。

マスターコネクターへの道

1985年にBNIを始めたとき、私は本当にコネクターになりたいと思っていました。人と人をつなげたい、という強い思を抱いていました。そこで2、3か月ごとに、当時の私のデータベースであったローロデックス(回転式名刺ホルダー)で名刺を管理していた何百という人に、2枚の手紙を出していました。カバーレターでは、「私がやりたいことの1つは、人間関係を構築し、人と人をつなぐことです。添付の1枚には、皆さんが必要とするかもしれない専門的な職業名を一覧にしています。もし、必要であればお電話ください。該当する担当者におつなぎします」と添え書きをしていました。手紙の2枚目は、私の知り合いで取引もしたことがある信頼のおけるビジネスの専門家たちのリストでした。ただ、そこには彼らの名前や電話番号は記載せず、専門の職種のみを載せていました。

手紙を出し始めてから半年から1年ほど経った頃、ようやく電話がかかってきて、「この方をご存じですか?」「あの方は知り合いですか?」と聞かれるようになりました。手紙に専門家の電話番号を載せなかったのは、まず私に連絡してもらい、私が専門家をつなぐという役割を果たしたいと思ったからです。そして、ここから私がマスターコネクターとなる道筋ができ、最終的にBNI設立に至りました。

マスターコネクターは、人の手助けをすることが大好きです。彼らは生涯学習を実践し、1000のことを6回やるのではなく、6つのこと(1.ウィークリープレゼンテーション 2.1to1におけるGAINSワークシートの交換 3.リファーラルを提供する 4.ビジター招待 5.リーダーシップチームへの参加 6.毎週の定例会に出席する)を1000回行うことで、絶えずスキルを磨き続けています。彼らは、ビジネスネットワーキングは狩猟型ではなく農耕型の活動であり、自ら生み出したつながりからいかに成果が得られるかを理解している人たちなのです。

 

訳=川崎あゆみ