ネットワーキング ― 正確な定義

2022/07/04

最近、グーグルで「ネットワーキングとは」と検索したところ、60億件近い結果がヒットしました!当然、そこには「コンピュータネットワーキング」の検索結果も含まれているので注意が必要ですが、それでもコンピューターに関連しない「ネットワーキング」の定義が数多く存在します。それは、私たちの多くが望みながらも、ほとんどの人が正式なトレーニングを受けたことがない人と人との間で行われるネットワーキングです。

BNIの創立者でありチーフ・ビジョナリー・オフィサーとして、これまでの37年間でビジネスネットワーキングの定義が進化する様子を見てきました。進化はしてきましたがネットワーキングの本質は一切変わってはいません。私の定義をこちらの動画(英語)でもお話ししています。

 

※字幕の表示方法案内

  1.  [設定 をタップします。
  2.  [字幕] をタップします。
  3.  自動翻訳>字幕の言語を選択します。

私の定義

これが、私のネットワーキングの定義です。

ネットワーキングとは、あなたのビジネスを大きくし、知識を深め、影響力の範囲を拡大する、あるいは地域社会に奉仕するために人間関係を構築し活性化するプロセスです。

キーワード

ここでのキーワードは、人間関係です。成功を収めているどんなネットワーキングも、心からお互いにビジネスを与え、そして受け取ることを目的とした人間関係を構築したいという純粋な願いから始まります。与えるためでなく、自分の利を得るためだけにネットワーキングをしている人は、まず成功することはないでしょう。

ネットワーキングは、狩猟型ではなく農耕型です。人間関係を築き、その関係を育てて発展させるためには、時間と労力を必要とします。例えば、優秀な農家は作物を栽培し、収穫するタイミングを心得ています。収穫しすぎては、何も残りませんが、手入れをし育てていけば、作物は十分に育ち豊かな実りをもたらしてくれるものだという風に考えてみてください。

農耕型のネットワーキングを実践するビジネスのプロがネットワーキングイベントに参加するのは、新たな仲間に出会う機会があるからであって、対面で売り込みをするためではありません。彼らは、誰かと会い、そしてその人と関係を構築することの大切さを知っています。単に連絡先リストに新しい名前を追加することだけを目的として、人と会うような「狩猟型」のネットワーキングをはるかに超えているのです。

人間関係の構築

ネットワーキングイベントでは、出会った人との確かなつながりを作ることを目標にしましょう。そうすることによって、後日、その人たちをお茶やランチに誘ったときに、あなたのことを思い出してくれるでしょう。自分自身に興味を持ってもらうのではなく、相手のことに興味を持つようにします。あなた自身について話すのではなく、相手のビジネスや今携わっているプロジェクトについて聞くことで、お互いに有益な関係構築を始めることができます。

その後、彼らとつながり、信頼関係を築くために、さらに時間をかけることができます。例えば、可能性のありそうなリファーラル先に紹介するか、あるいはあなたのビジネスネットワーキンググループへ招待するなど、彼らの役に立つ方法を探し続けましょう。先ほどお伝えしたように、深い人間関係を築いていくためには、ただ受け取るばかりではなく、心から与えたいという気持ちをもつことが必要です。

個人的な関係であれ、仕事上の関係であれ、全ての人間関係は3つの段階を経て発展していきます。それは、認知(Visibility)、信頼(Credibility)、そして利益(Profitability)です。VCP プロセス™によって、あなたと相手との関係がどの段階にあるのかを判断することができます。ネットワーキングの達人は、ネットワーキングイベントがお互いの関係性を発展させる場であり、売り込みや商談のクロージングの場ではないことを理解しています。これらの段階を飛ばして、人間関係を構築しないまま、仕事の依頼をしたところで、ほとんどの場合、「NO」という答えが返ってくるでしょう。

私のネットワーキングの定義は、私のネットワーキングのスタイルと一致しています。簡単なことのように聞こえるかもしれませんが、人生における多くのことがそうであるように、簡単に思えたとしても容易なことではありません。効果的なビジネスネットワーキングには、時間もお金もかかります。人脈作りにおける最良の方法は、人とつながることです。そして相手を知ることです。関係を築き、相手のビジネスについて学ぶことで、相手がより多くのビジネスを獲得できるよう手助けをすることができます。成功するネットワーキングとは、時間をかけて関係を築き、常に与える姿勢でのぞむものです。

 

訳=川崎あゆみ