質問です:
あなたは今、どんなビジネスをしていて、なぜそれをしているのでしょうか?
何か行動を起こす前に、この質問を自分にしてみてはいかがでしょう。
もちろん、歯を磨いたり入浴したり食事をするといったことに、「なぜやるのか」など、理由を考える必要はありません。
ではビジネスではどうでしょう?調子よく流れに乗っている状態と、マンネリの差は、紙一重です。もう一度自分らしいリズムを取り戻すために、大きな変化は必要なく、小さな変化が、そのきっかけになることもあります。その鍵は、あなたが自分の「なぜ/WHY」、つまりECC(Emotionally Charged Connection/あなたの心を動かす理由)を見直すことにあります。
あなたが公認会計士であろうと、自動車整備士であろうと、不動産業者であろうと、失礼を承知で言えば、全く関心はありません。知りたいことは、なぜあなたが今朝ベッドから足を床に下ろし、そして立ち上がって仕事に行くと決めたのかということです。たくさんの理由があると思いますが、それを知っているのはあなただけです。トルあなた以外の人は、その理由を知りませんよね? もし道に落ちている宝くじの券が当選くじだと分かっていたら、そのまま素通りしますか?もし私が、あなたが何の仕事をしているかだけではなく、なぜその仕事をしているかも知っていれば、声も掛けず通り過ぎるようなことをするでしょうか?人は、私たちがどんな仕事をしているのか、どのように仕事をしているのかについては、関心はありません。本当に知りたいのは、私たちがなぜ仕事をしているのかです。多くの専門家たちは、自分たちの仕事については話をしますが、なぜその仕事をしているのかを説明することはほとんどありません。
「なぜ/WHY」を最も大切にすべき5つの理由
- 納得力を生む
人の懐疑心はかつてないほど高まっています。私たちがメッセージを発信できる手段は数多くあり、さらに注目を奪い合う人や企業の数も膨大です。テレビ、スマートフォン、SNS、ラジオなど、情報があふれて誰でも混乱してしまうほどの量です。そんな情報の猛攻撃から身を守ろうとするのも、自然なことですし、納得できる理由が見つかるまでは、その人の言葉が信じられないのも当然です。 - 人に好かれる
あるネットワーキングイベントで「『商品』ではなく、『自分自身』を売り込みましょう」とトル聞いたことがあります。メリアム=ウェブスター辞典では、「商品」を「大量生産され、特徴のない製品」と定義しています。なかなか痛いところを突いています!あなたと同じものを売っている人は、ほかにもいませんか?もし答えがイエスなら、あなたには、人に好かれる力が必要です。商品や価格がほぼ同じであれば、人はいつも好感を持っている相手から購入するものですから。
- 親近感が生まれる
あなたは、これまでにいつ、どのような失敗をしましたか?誰も自分を悪く見られたくありませんが、人から完璧に見えることが、かえって逆効果になることがあります。あなたの失敗や欠点についてのエピソードを、会話に織り交ぜてみましょう。もし、出会って間もない頃に飾らない人柄を少し示すことができれば、信頼関係が築かれるまでの時間を大幅に短縮できるでしょう。失敗談については、特にそれをどのように解決したかを併せて伝えるのであれば、人に話すことを恐れる必要はありません。 - 繋がりが生まれる
私たちには、どんな共通点があるでしょう?あるトレーニングに参加したとき、他の参加者が写真やサイクリング、料理、自然、ランニングなどを楽しんでいることを知りました。誰かと同じ趣味を持っていたり、相手の好きなことに興味を示したりすることで、人との絆や信頼関係が深まっていくものです。 - 紹介したくなる
ある電気技師が、自分のキャリア選択にまつわる心を打つエピソードをしてくれました。「私が11歳のとき、我が家の地下室で電気火災が発生しました。真夜中に家族全員で家を飛び出し、幸い全員無事でしたが、家とすべての財産を失いました。そのとき、二度と誰にもこんな経験をさせたくないと思ったのです。それが私が電気技師になった理由です」というものでした。あなたの話がこれほど劇的でなくても、構いません。それでも、私は、なぜあなたがその仕事をしているのかを知りたいのです。
あなたの「WHY」は、あなた自身が見つけ出すべき最も重要なものです。それこそが、あなたが情熱を注いで行っているトル理由だからです。その理由がわからなければ、あなたの夢を本当の意味で実現し、心から満たされることはありません。
あなたのメッセージを伝える方法が、テレビやラジオ、印刷広告、看板、Facebook、LinkedIn、Instagram、講演、あるいは対面ミーティングであろうと関係ありません。あなたのWHYがわかるまでは、あなたが何をしているのかは、重要ではないのです。あなたのWHYをネットワークの仲間と共有しましょう。
この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Sharing Your “Why”」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/sharing-your-why/
翻訳:川崎あゆみ