2022/05/17

私は、自分がしている仕事が大好きです。人々が望む成功を達成するために、業績の向上と人脈構築を手助けすることに情熱を注いでいます。でもときどき、もっと成功したいと願っている人に出会っても、自分の状況を変えることに対して、あまり前向きではない人たちがいます。

彼らのこうした姿勢を、私は「成功の断絶」と呼んでいます。もっと成功を収めたいと思っているのに、成功への欲望と彼らが実際に選んでいる行動の関係性を認識しておらず、「もっとお金を儲けたい」と言いながら、その数分後には、今さっき自分がしたいと言ったことを実現するために必要な変化を起こすのは嫌だというようなことを匂わせるのです。

成功断絶している人からよく聞くのは、「アイヴァンさん、あなたはわかってない。そんなのうまくいかないよ。なんでかって言うと……」から始まって、次から次へと言い訳が続きます。

ネットワーキンググループでの現状満足

これと同様のことがビジネスのネットワーキンググループでも起きうることが、何年もの間見ているうちにわかってきました。

『ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則』の著者ジム・コリンズは、「greatの敵は、badじゃない、goodだ」と言っています。

ビジネス組織では、効果的なネットワーキングのために仲間との強い関係を築くことが重要ですが、同じグループ内で、仲間に対して成果を常に求め続けることが難しい場合もあります。

このようなグループの人たちに、「なぜ苦戦していると思いますか」と質問すると表現の違いはあっても、だいたい下記のような答えが返ってくることが多いです。

‐  ルールにちゃんと従っていないから、グループに緩みが出始めている。

‐  本来許されないようなことを放置してしまっている。

‐  そこそこうまくいっているから、我々のグループは大丈夫。

“それくらいで十分”は、いずれ“転移性月並み症候群”につながっていきます。月並みであることを認めることが、往々にしてそのグループが抱える課題の原因になっていることがよくあります。ネットワーキンググループ、人、組織が月並みであることを受け入れたら、成長もパフォーマンスもそこで停滞してしまいます。偉大になるためには、自己満足に浸ってはいけません。

エクセレンスという選択肢がある

人は、水に似て、一番抵抗が少ない、つまり楽な道を探す傾向にあります。問題は、その楽な道が必ずしも成し遂げたい結果を得るためのベストな道にならないかもしれないということ。仲間から最良の結果を得たいと期待すれば、望む結果を手に入れることができるはずです。でも最良とはいえないものを期待し、それを良しとするなら、手にするものは、まさにその程度のものになるでしょう。

エクセレンスという選択があるのに、どうして月並みという選択をするのですか?

成功断絶を克服するには、エクセレンスを選ぶこと。自分自身でそれを選び、あなたがメンバーになっているリファーラルグループでそのことを話題にしましょう。望む結果と合致していない行動とはどういうものか、自ら探ってみましょう。変化することを心地よく思わないという状態から抜け出すことが、ネットワーキングの機会を存分に活用するためにまさに必要なことだということに気付きましょう。

ジム・コリンズは、「偉大さは、状況によって決まるものではない。偉大さとは、意識的な選択と自制心の問題である」と語っています。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Success Disconnect」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/success-disconnect/
翻訳:川崎あゆみ

2022/05/16

ビジネスネットワーキングにおいて成功するためには、あなたがどんな仕事をしていて、それがいかに素晴らしいかを仲間に知ってもらう必要があります。リファーラルマーケティンググループにおいては、あなたが潜在顧客や既存顧客との間でやりとりするのと同じように、グループ内のメンバーに対してもあなたの商品やサービスについてよく理解してもらうようにしなければなりません。そのためにはあなたと仲間との間に信頼関係を築くことが大切ですし、さらに仲間たちから誰かを紹介してもらえるようになるために十分な信頼を得ることが重要です。

多くの専門家は、初対面の人に話しかけるのはあたかも簡単であるかのごとくネットワーキングのことを語りますが、自分のことを話すのは難しいと感じている人たちもいると思います。自分がいかに優れたビジネスパーソンであるかを、人に話すことは誰もがたやすくできる訳ではありません。しかし、ビジネスネットワーキングで結果を出すためには、自分自身について語ることに慣れておく必要があります。

話すのに慣れる

最近、「The Unnatural Networker」「The Unnatural Promoter」の著者であるチャーリー・ローソンと話す機会がありました。彼が言うには、多くのプロフェッショナルは素晴らしい仕事をしています。顧客が満足し、ほれ込むような素晴らしい商品や一流のサービスを提供しています。しかし、ビジネスパーソンとして自分を売り込むことに違和感があり、むしろあまり自分について多くを語りたがらないように思えます。

話すことに慣れるための一番の方法は、あなたと良好な関係を築けていて、あなたのことを助けたいと思っている人たちと一緒にいることです。あなたのネットワーキンググループ内の仲間と深い信頼関係を築き、あなたのビジネススキルについて伝えることができれば、その仲間があなたのことをその先にいる人たちに話し始めます。彼らは、あなたのために、あなたの代わりに宣伝してくれるでしょう。

第三者によるお墨付き

第三者からのお墨付きはどんな時も、自分をアピールする効果的な方法になります。

私は初の主著「The World’s Best Known Marketing Secret」の中で、人はあなたのサービスに満足したときよりもむしろ腹を立てているときの方が、あなたについて多くを話す傾向にあるということを述べています。必要なことは、あなたのビジネスに満足する人たちを集め、あなたのことを話してもらう、それも効果的に話せるようになってもらうことです。そうすることで、非常に影響力のある「推薦の言葉」を手にすることになります。

あなたが紹介先と強固な関係を築き、自分のビジネススキルや強みについて話すのに慣れたとき、リファーラルマーケティングが効果を発揮します。リファーラルパートナーがあなたの能力に確信が持てるようになれば、潜在顧客にあなたについて話し、紹介してくれるようになります。

これは双方向に効果を発揮します。なぜなら、あなたもリファーラルパートナーについて話し、そのパートナーへのリファーラルを探す必要があるからです。ギバーズ・ゲイン®の理念は、昔からあることわざの「what goes around comes around(因果応報)」に基づいており、与えること(ギブ)は、与えられること(ゲイン)と同じく重要であるということを覚えておいてください。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Talking About YOU」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/talking-about-you/
翻訳:川崎あゆみ

2022/05/13

車のフロントガラスが、バックミラーよりも大きいのには理由があります。行先がはっきりと見えるようにしておくことが大切なので、そのため当然フロントガラスはバックミラーよりかなり大きくなっています。

誤解しないでいただきたいのは、自分の背後にあるものを知り、過去から学ぶことも大切だということです。でも、もしあなたがバックミラーしか見ていないとしたら、それはあなたが後ろ向きにしか進んでいないということ。人生に置き換えてみると、あなたは今を生きておらず、これから進む先に何があるのかも気づかないままの状態です。フロントガラスから見える景色は、これから起きうる全ての可能性を映すものなのです。

どこに行きたいのかを知る

時に人生においては、少し後戻りすることも必要です。しかし、なるべく早く車を発車させ、意図した目的地へ向かう必要があります。その目的地に行くためには、地図やアプリを当然使いますよね。ゴールを設定し、そこに至るルートを確認します。時には、途中で渋滞や事故のために回り道をしなければならないこともあります(人生にも当てはまるお話ですね)。しかし、いずれの場合も自分がどこに行きたいか大まかに把握しておく必要があります。

私は、一生懸命に働き、時間に追われる生活を送り、いつも多忙を極めている人を知っていますが、人生の目標を決めていないことがあります(中には、ビジネスの目標すら決めていない人もいます)。私の目には、こうした多くの人たちが道を見失っているように映ります。なぜなら自分が最終的にどこに行き着きたいのかわかっていなければ、急いで進んでも、早く着くことはできないからです。

前に進み続ける

フロントガラスのワイパーも、人生を象徴するものです。悪天候のときには、視界をクリアにしておくためのものが必要ですが、ある時には、それ以上の助けが必要になることもあります。数年前になりますが、家族とカリフォルニア州ビッグ・ベア湖畔の別荘に車で向かっていた時、とても濃い霧に見舞われ、前方が全く見えない!という状況に陥ったことがあります。さらに悪いことに、山の上り坂で車を道路脇に停めるにも適当な場所を見つけることすらできなかったのです。そこで私は運転席側の窓を開け、顔を外に出して、アメリカ国内の高速道路では至るところで目にする白い小さなセラミックのレーンマークを注意深く見ながら車を前に進めました。(1950年代にエルバート・ボッツが発明して以降これらのレーンマークがボッツ・ドッツと呼ばれるようになりました)。私はボッツ・ドッツから離れないようゆっくりゆっくり運転し、その間、妻は対向車のヘッドライトが見えたら、私に危ないことを伝えられるように前を見てくれていました(幸いなことに対向車はありませんでしたが)。1マイルか2マイル進んだところで、ようやく霧が晴れ窓を閉めゆっくりとですが、普通に運転できるようになりました。

私にとってこの出来事が学びとなったのは、目指すところに行き着くまでには時として誰かのアシストが必要になるときがあるということです。行く方向がクリアに見えるよう手助けをしてくれるのが、人生のパートナーだったりビジネスパートナーだったり、あるいはメンターであるのかもしれません。重要なことは、私たちが目指すところに行き着くためには前に進み続けなければならないということです(もちろん、安全に)。

障害物を取り除くこと

最後に伝えたいことは、フロントガラスから見える視界を遮らせないということです。人生においては、あなたの行く手を妨げる人たちが現れることもあるでしょう。でも、そうさせてはいけません。あなたを立ち止まらせて、前を見えないようにする人たちもいるでしょう。それもさせてはいけません。あなたの人生におけるフロントガラスは、車のフロントガラスと同様にクリアにしておきましょう。

バックミラーは、あなたの過去のことやすでに通り過ぎてきたこと、そして過去にあったことを見るためのものです。我々が生きるこの混沌とした時代において、大切なことは、フロントガラスはそれなりの理由があってバックミラーより大きいということを心に留めておくことです。

今この瞬間から、フロントガラスの外に広がる景色は、あなたを人生の目的地まで先導していってくれるでしょう。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「The View From Your Windshield」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/the-view-from-your-windshield/
翻訳:川崎あゆみ

2022/05/12

あなたは、個人的なつながり、またはビジネスネットワークの中で、どのような人物として見られていますか? 行動力のある人として認識されていますか? それとも言葉だけの人だと思われていませんか?私たちが発する言葉、起こす行動は、リファーラルパートナーと「信頼関係」を築くための重要な要素です。

個人的なつながりであろうと、ビジネスの関係であろうと、成功をもたらす関係というのは、時間の経過とともに発展していくもの。最初は、お互いに存在を認識する「認知」の段階(ビジビリティ)から始まり、頼れることができて「信用に値する」(クレディビリティ)関係へと段階が進んでいきます。

ビジネスのネットワーキンググループにおいて、リファーラルを提供する人には3つのタイプがあることに気付きました。多くの専門家や起業家たちが耳にするのは、「控えめな約束で、結果は期待以上」ということであり、彼らはまさにその態度でビジネスに臨んでいます。また、正反対の人もいます。つまり、「大げさな約束をして、結果が期待はずれ」の人ですね。そして3つ目が「約束は一切せずに、ちゃんと結果を出す」人たちです。

リファーラル提供者の3つのタイプ

1.大げさな約束で、結果が期待はずれ

多くの場合、このタイプの人は、信頼性に課題がある人たちです。彼らは常に「何かに取り組んで」はいるけれど、仕事が成約に至ることがまずありません。「おつなぎしますよ」「ご紹介しますよ」という約束はするけれど、実行に移されることがないのです。言ったことを守らないし、その結果、リファーラルパートナーたちを窮地に追い込んでしまうこともしばしば。口先だけの約束ですね。なぜ、やりもしないことを口先だけでうまいことを言うのでしょうか。それには2つの理由があります。ある人は、たくさん話をしてはくれるけれど、話したことを実行に移す気が全くないケース。またある人は何かしなくてはと焦るあまり、人の力になろうとして過度な約束をしてしまうケースです。理由はどうあれ、彼らは、そもそも言ったことを守る人たちではないので役に立ちません。周囲の人たちは、彼らの行動をみて判断しますし、約束を守らない人であるとみなされます。もちろんそれは仲間内で信頼を損ねることになりますよね。

2.控えめな約束で、結果は期待以上

こういう人こそネットワークに持つべき素晴らしいリファーラルパートナーです。なぜなら彼らは的確な質問によって相手が望むリファーラルやビジネスの機会を提供するために十分な情報を引き出せる人たちだからです。さらに「あなたが求めているリファーラルは理解できました。あなたにとって良いご縁になるのではと思い当たる方がいるので、もう少し詳しく教えていただけませんか。相手の方に連絡を取って、状況をお知らせしますね」というかもしれません。この人は、リファーラルを保証するわけでもないし、リファーラルの可能性を大げさに語ってもいません。「おつなぎしますよ」という控えめな約束をしながら、ネットワークの仲間たちと見込みのあるリファーラルについて意思疎通をしつつ、継続的にコミュニケーションを取り続けます。

3.約束はせずに、ちゃんと結果を出す

ネットワーキングの達人は、深い関係性を築くために時間を費やします。例えば仲間が求めているリファーラルをしっかりと書き留める。それによって仲間のターゲットマーケットについて、あるいは彼らのビジネスの内容を他人にどのように説明するのかを理解するのです。そのようにして知りえたことを元に、常にしっかりとした策を練っているので、あらためて何をすべきかを聞くようなことはしません。質の高いリファーラルと、最終的にビジネスの成約をもたらすことができるように秘かにことを進めます。「約束はせずに、ちゃんと結果を出す」ネットワーカーは、見込み客が商品やサービスの購入についてすぐにでも「話を聞きたがっている」という素晴らしいリファーラルをこの上もない形で提供し、メンバーを驚かせることがよくあります。彼らは、「あなたと話したい人がいます。あなたと連絡を取りたい理由はこれこれで、連絡方法はこちらです」と伝えてくれます。

より優れたリファーラルパートナーになろう

ビジネスネットワークにおいて、より優れたリファーラルパートナーになるためにいくつか提案があります。

―メンバーの話をよく聴き、彼らのビジネスを拡大させるために役に立ちたいという真摯な思いを持ち続けましょう。
―彼らがターゲットとするマーケットのことや、彼らの商品やサービスがお客様にどのように役に立つのかについて話しているときは、メモを取りながら聴きましょう。

―あなたが属するネットワークの人たちと1to1を定期的に行いましょう。それによって相手のビジネスについてそれまで知らなかったことも理解できるようになるでしょう。

―相手の業界用語を理解しましょう。会話の中で、それらの言葉を耳にしたときにピンとくることで、相手にとって良いリファーラルなのかどうか見極めやすくなります。
ビジネスネットワーキングを成功させるために私がおススメするのは、「大げさな約束をして、結果が期待はずれ」から「控えめな約束で、結果は期待以上」へ、そして「約束はせずに、ちゃんと結果を出す!」段階へと移行していくことです。

このような人たちは、自分たちが語る言葉と取る行動によって、信頼を築いてきた人たち。つまり、それが約束はしないけれど、ちゃんと結果を出す人たちです。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Don’t Promise, Just Deliver」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/dont-promise-just-deliver/
翻訳:川崎あゆみ