2023/04/24

世の中には、他の人よりも物事がうまくいっている人たちがいるようですが、それは単にその人たちがラッキーだからでしょうか。

私は違うと思っています。一生懸命取り組めば取り組むほど、運を味方に付けられるのだと思いますし、質の良い練習を重ねることによって、申し分のない結果が得られる」と私は信じています。

今からお話しするのは、私の友人の女性が、友だちの家にランチに招待されて行ったときの話です。招待してくれた男性は、コンサートピアニストでした。ランチの後、彼は、「今からピアノの練習なんです。よろしければ、ここでお聴きいただけたら嬉しいです」と彼女に言いました。彼女は、「もちろん!ぜひ聴かせてください」と答えました。

実は、この男性のピアノ演奏は、高額のチケットを購入しないと聴くことができないものだったのですが、なんとこの時は、彼女のためのプライベートコンサートとなったのです。彼女は、その時のことをこう続けました。「私は、彼の音階練習を聴くのか、それともまだ練習が必要な曲の演奏を聴くことになるんだろうと思っていたの。でも、彼の演奏は、もう信じられないほど素晴らしかった。アイヴァン、本当に素晴らしかったの。彼が演奏している間、そこに座って、練習するのを聴いていたら、自然と涙がこぼれこぼれ落ちたくらい。練習だと思って聴いていたのに、まるで本物のコンサートみたいだったから、演奏の後、『いつもこんな風に練習しているの?』と訊いてみたの。そうしたら、彼は『ただ練習するだけでは、完璧にはなれませんよ。完璧な練習をすることで、完璧な音楽が作られるんです。練習するたびに、コンサートのときと同じように演奏することが、僕の音楽を向上させる唯一の方法なんです』って答えてくれたの」。

まさにネットワーカーとして成功するためには、必要なスキルを身につける練習することが大切なのだということに気づかせてくれるエピソードです。でも、ビジネスパーソンは、単に形だけを真似しても、ネットワーキングの達人にはなれません。

「質の悪い」練習をしない

ネットワーキングイベントに参加した際、潜在的なリファーラルパートナーたちと有意義な会話を交わすことは、ビジネスネットワーキングで成功するための必要なスキルです。でも多くのプロフェッショナルたちがイベントに参加する際に掲げる目標は1つです。それは、イベントが終了するまでに、できるだけ多くの新しい連絡先を入手するために自分の名刺を配ること。あるいは、さらに悪いことにネットワーキングを直接売り込む場だと勘違いし、その集まりを、対面営業の機会として利用する人もいます。

きっと、そんな人たちは、新しく出会った人たちと「会話」の練習をしていたのかもしれませんね。

でも、考えてみてください。以前、とある音楽の教師が生徒たち対してこのように話したのを聞いたことがあります。「質の悪い練習をしても、質の悪い音楽家にしかなれません」と。ビジネスのネットワーキングにおいても同じことが言えます。毎日、来る日も来る日も、間違った方法で練習をしていたとしたら、どんな結果になるでしょう?間違いだらけの効率の悪いネットワーキングが、とても得意な人になってしまいますよね。

実践すべきネットワーキングスキル

効率の良いネットワーキングスキルを磨くことの重要性が理解できたら、私から以下のアドバイスをしましょう。

1.常にポジティブな態度をとりましょう。他の人に自己紹介をするときも同じです。誰しも、ビジネスを一緒にするなら熱意を持った前向き志向の人としたいと思うものです。不平不満を口にしたり、噂話に参加するのは避けましょう。

2.質問をしましょう。初対面の人に会ったときは、相手のビジネスや、なぜ現在携わっているビジネスに強い思いがあるのか、誰をターゲットにビジネスをしているのかを訊ねます。質問をした後は、相手の話に耳を傾けましょう

3.相手の目を見ましょう。会話をしている人に対して100%注意を向けてください。それによって相手に本当に関心を持っていることが伝わります。

4.他の人の手助けをしましょう。他人の役に立ちたいという情熱は、心血を注ぐビジネスに対する意欲を強力に後押しします。Givers Gain®(ギバーズ・ゲイン)の理念に基づいて行動しましょう。

信頼できる人になりましょう。あなたが「やる」と口にしたことは、しっかり行動に移しましょう。「毎」「回」です。一度失ってしまった信頼を後から取り戻すのは、至難の業です。

6.リファーラルをフォローしましょう。全てのリファーラルについてです。あなたにリファーラルを提供してくれた人に近況を伝えます。他の人から受け取ったリファーラルをフォローしなければ、見込みのビジネスを失い、さらにあなたにリファーラルを提供してくれた人からの信用も失うことになります。

7.人々に感謝しましょう。あなたを手助けしてくれた人への感謝の気持ちを表しましょう。基本的で、当たり前のことのように思うかもしれませんが、感謝する態度で人と接することもネットワーキングにおいて、欠かせない大切なスキルです。

ここで挙げたスキルは、ビジネスネットワーキングの主な目的の一部です。つまり長期的な関係を構築するということですね。

ネットワーキングで成功するための鍵は、時間をかけて他のプロフェッショナルたちと相互に有益なビジネス上の関係を築くこと。ネットワーキングの達人は、それをわかっているのです。あらゆる機会において、ここに挙げた効果的なネットワーキングのスキルを実践していけば、あなたもそれができるようになりますよ。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Practice EFFECTIVE Networking Skills」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/practice-effective-networking-skills/
翻訳:川崎あゆみ

2023/04/17

ビジネスネットワーキングで成功を収めようとする多くのプロフェッショナルたちは、初対面の人にビジネスを求めるなど、一足飛びに成果を求めがちです。でも、それでは効率がとても悪く、よい結果には結び付きません。なぜなら、たった一度の交流から短期的な結果を得ることしか考えていないからです。

私が定義する「ネットワーキング」とは、

ネットワーキングは、ビジネスを拡大し、知識を高め、影響力が及ぶ範囲を広げ、コミュニティに貢献するために人間関係を構築し、活性化するプロセスである。

キーワードは、人間関係です。ネットワーキングの成功は、ビジネスを与え、与えられることを目的とした人間関係を構築したいという純粋な思いから、始まるものです。与えることなく、得ようとするためだけにネットワーキングをする人は、決して成功しません。

関係構築には時間がかかる

まず、誰かに会い、会話を交わすことで、相手とその人のビジネスのことが少しわかるようになります。最初に会った後、連絡をして、相手の会社についてさらに詳しく理解するためにもう一度会います。そうすることで、あなたは、その方のビジネスが、より大きくなる手助けができるようになります。これらのステップを踏むには時間がかかりますが、お互いが利益を得られる関係を築き、ビジネスチャンスにつなげるためには、とても重要なことです。

数年前、コンサルティングと研修を行う国際的な企業のビジネスパートナーである友人と話をしていたときのことです。ベストセラー作家で、著名な男性が私たちの共通の知人であることがわかりました。話の中で、彼が、私たちの会社と戦略的に提携することが可能かどうかを探るために、過去に個別に連絡を取っていたことがわかりました。

彼が私たちに連絡をしてきたとき、提携は可能ではあったのですが、すぐには具体的なプロジェクトを進められる状況ではありませんでした。その後、彼からはメールへの返事もなく、連絡もなかったので、私たちは即座に彼のレーダーから“消えたんだな”と思っていたという話で、盛り上がりました。

彼が私たちと関係を築こうとしていなかったことは明らかでした。彼の会社を次のレベルに引き上げてくれる大きな提携先を探していたという感じでした。それに気づいた私たちは、その彼と私たちの関係と、私とその友人の関係との違いについて話し始めました。

小さな行動を積み重ねる

皮肉なことに友人と私は、ちょうど18か月前に同じような内容の電話をその作家の彼から受けていましたが、2人とも同じ結果になりました。お互いにそのときは、何か大きな仕事をしようということにはならなかったのです。その点については、2人も同じだったのですが、違ったことがありました。

友人と私は連絡を取り合うことにし、実際にそうしました。1年に何度か連絡を取り合い、個人的に数回会うこともありました。その間に、お互いにどのように助け合えるかがわかってきて、徐々にビジネスの関係が強まっていったのです。これが我々に個別に連絡を取ってきた第3の人物との大きな違いです。その人物は、たった1回の会話で、すぐに大きな見返りが得られないとわかった時に、我々は、彼にとって好まざる人物となりました。一方、私たち2人は、お互いにどのように助け合えるかを見出し、1回に1ステップ進むような関係の構築を続けました。

私たちは、ビジネスネットワーキングや強固な戦略提携を成功させる人の大多数が、そのプロセスを「多くの人々と小さな行動を積み重ねることで長期的なプラス成長につなげる」と捉えているのだという結論に至りました。このプロセスは、短距離走ではなく、マラソン(長距離走)です。レースの道中、長期にわたって協力関係を築き、助け合うのです。

あなたは、似たような経験はありますか?


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Take Small Steps for Long-term Networking Success」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/take-small-steps-for-long-term-networking-success/
翻訳:川崎あゆみ

2023/04/10

あなたが最後に参加したネットワーキングミーティングで、参加者たちが自己紹介をした時のことを思い出してみてください。

他の人たちの自己紹介は、興味深いものでしたか?

あなたが注目した人はいましたか?

魅力を感じる内容だったでしょうか?

あるいは、こう思いましたか?

「私は、本当に、この会話を続けないといけないのだろうか」と。

私たちは誰でも、退屈な会話を経験したことがありますよね。そのときの経験から、みなさんの多くが人との会話を退屈なものにはしないと心に決めることでしょう。自分との会話に夢中になって欲しいと強く思うようになりますが、そのためにはどうしたらよいのでしょうか。

人の心を動かす話をしよう

『アンナチュラル・ネットワーカー:誰でもネットワーキングで成功できる方法』の著者であるチャーリー・ローソンと私は、人の心を動かすようなストーリーを語ることの重要性についてよく話し合うことがあります。あなたが自分の仕事について話しているときに、相手に一生懸命聴いて欲しいのであれば、魅力的なストーリーを話すことです。チャーリーは、ディーナというBNI®メンバーの話をしてくれました。

ディーナは、イギリスのヨークシャー州を拠点に、短期滞在型の物件に特化した不動産代理店を経営していました。ある日、彼女の元に電話がかかってきました。2月の冷たい雨が降る日の午後のことでした。ディーナは、電話の向こうで子どもたちが走り回って騒いでいるのを感じて、電話口の女性(ここでは「アン」と呼ぶ)がひどく動揺していることを察知しました。アンは、彼女のパートナーから、子どもたちと一緒に家を追い出され、ディーナに助けを求めて、電話をしてきたのでした。「急なことで、普通はこんなことは、ありえないことだと承知していますが、」と、アンは言いながらも、「今夜泊まるところが必要なんです」と続けました。

ディーナは、なんとか物件を探し、翌日にも詳細を詰めることを、苦境にあるアンに伝えました。そして、電話を切ろうとした時、ディーナはアンにこう訊きました。「今、どこにいるんですか?」と。

アンは、今、子どもたちを連れて道端にいること、スーツケースをいくつか持っているけれど、車もないことをディーナに伝えました。それを聞いたディーナは車でその場に向かい、アンと子どもたちを乗せ、アン達がなんとか生活できそうな仮住まいへ連れて行きました。

この話をした後、チャーリーは私に、ディーナに誰かを紹介するかどうか訊きました。私は、きっと誰もがそう答えるように、手放しで「もちろん!」と答えました。

相手の記憶に残りそうなことを伝える

ディーナは、アンたちが深刻な状況にあると察知し、何かできることがあるはずだと考えたのでした。

ネットワーキング活動における会話で、普通の不動産代理店であれば、「短期賃貸や即入居できる物件も紹介できますし、入居時リストの作成から必要なサービスは幅広く提供できますよ」と言うでしょう。でもそれでは、不動産代理店のサービスの売り込みにはなりませんね。

このようなサービスを販売するためには、私たちがその代理店を安心して紹介できるという裏付けが必要です。ここで必要なのがストーリーテリング、つまり物語を話すことなのです。ストーリーを語ることで、記憶に残り、その後の会話の中で、また話題になる可能性もあります。今度、誰かから不動産代理店について訊かれたら、私は、誰のことを思い出すと思いますか?

私たち自身が、この話にあったような状況に身を置いていないとしても、このストーリーを聞けば、当事者がどんな気持ちでいたのかを理解することができます。アンは確かに家族が定住できる家を見つけられましたが、一番心を動かされたのは、ディーナがどのようにして困った状況にあった見込み客にサービスを提供したかということです。

自分を覚えてもらえるようにする

ストーリーテリングは、あなたが提供する製品やサービスについての単なる情報よりも、人の興味をひき、記憶に残りやすく、誰かに紹介しやすいものです。私たちがネットワーキングイベントに参加する理由は、リファーラルを通じてビジネスを築き上げるためだということを忘れないようにしましょう。

そのためには、ネットワーキングパートナーに、紹介者を見つけるための手段を提供する必要がありますが、その一番良い方法がストーリーを語ることだと思います。チャーリーがよく言うように、説得力のあるストーリーは、「人の心を動かし退屈させることはない」のです。

あなたは、ネットワークパートナーがあなたのビジネスを他の人に紹介しやすくなるように、ストーリーを使ったことがありますか?


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「How to NOT Be Boring While You’re Networking」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/how-to-not-be-boring-while-youre-networking/
翻訳:川崎あゆみ

2023/04/03

人脈作りは、機会や場所を問わず、できることをご存じですか?ネットワーキングを目的としない場での人脈作りは、得るものが非常に大きいかもしれません。その理由の1つは、多くの人がそのような場で人脈を作ろうなどと考えていないからです。つまり、あなたは、潜在的なリファーラルパートナーと強固で長続きする関係を構築する機会を独り占めできるのです。

1対1の交流から始める

普段とは異なる人脈作りの場の1つが、パーティーです。みなさんも1年を通じてさまざまなパーティーに出かけますよね。休日のパーティーや他の交流会など人脈を築くための機会はたくさんあります。

祖父母の50回目の結婚記念パーティーで、おじさんやおばさんにリゾートマンションの会員権を売るような無粋な人や、お葬式の場で商売をしようとする人を想像すると奇妙に感じる方もいるかもしれません。でも、ネットワーキングは、単に商品を販売したり、ビジネスリファーラルを提供することだけを目的にしているわけではありません。

ネットワーキングとは、「有意義な人間関係を構築すること」と、「人々の信頼関係や結びつき」を意味します。人脈作りの達人が、常にネットワーキングをしているのは、この点を理解しているからです。

全ては人間関係

考えてみてください。あなたは、自分の知り合いとは、すでに何らかのお付き合いがありますよね。問題は、その関係は、どの段階まで発展しているのかということです。VCPプロセス®に照らし合わせて、自分自身に次の質問をしてみましょう。

お互いに存在は知っているけれど、まだビジネスを行うには至っていない認知(Visibility)の段階の関係でしょうか。

お互いへの十分な信頼が確立されており、交流がある信頼(Credibility)の段階にありますか? 

あるいは、お互いに協力したり、ビジネスリファーラルを交わしたり、その他交流を図るなど、相互に恩恵をもたらし合う利益(Profitability)の段階まで深まっている関係でしょうか?

昨今は、eメールやテキストメッセージなどのデジタルコミュニケーションによって、直接会う機会が失われがちです。実をいうと、多くの人間関係は、対面で会うことで発展し、会うたびにその関係は強化されるものです。人と出会い、人間関係を築くのに適しているのがまさにパーティーやネットワーキングを目的にしていないイベントなのです。

でも、どのようなイベントでもネットワーキングの活動を行う際に、忘れてはいけない大切なことがあります。

「何かお困りごとはないですか?」とたずねる

Givers Gain®(ギバーズ・ゲイン)の精神に基づいた態度で人と接することは、私たちが第一に覚えておくべきことです。常に考えるのは、「この方のためにどうしたらお役に立てるだろうか」ということ。私たちの多くは、この考え方を理解していて、日頃の人間関係に取り入れようと努めています。さらに利益(Profitability)の段階にある人たちとは、頭で考えることもなく本能的に実行しようとするものです。では、認知(Visibility)と信頼(Credibility)の段階にある人たちとの関係には、どのようにしてこの精神を取り入れることができるでしょうか。

交流イベントにおいては、大抵の場合、私たちは出会った人に「最近、調子はどうですか?」と尋ねます。すると訊かれた人は、「最高ですよ。これ以上ないほどうまくいっています」などと答えるのが常ですね。自動的にそんな風に答えるのは、誰しも礼儀正しくありたいという思いと、自分のビジネスでの悩みを相手に知られたくないからです。とは言っても、このありきたりな答えが全てを語っているとは限りません。

それでも、常にやりようはあるものです。間違いなく、あなたが役に立てる方法はあります。特に交流イベントのような場においては、多くの人は何かをこと細かに話したり、直面している状況についてあまり語りたがらないものです。そこで、相手の実情を知るための一番の方法は、「調子はどうですか?」などというありきたりの質問ではなく、より具体的な質問をすることです。

ある時、ある人と会話しているとき、「ビジネスの調子はどうですか?」と質問したところ、「最高ですよ。会社は拡大していますし、ビジネスは、期待していた以上に順調です」と予想通りの答えが返ってきました。次に、「立てた目標は、全て達成していますか?」と尋ねると、返ってきた答えはこうでした。「はい。全ての目標を大きく上回っています」。

この答えからすると、この人は、なんの手助けも必要ないように聞こえますよね?でも私は、これは大きなチャンスだと思いました。考えてみてください。会社のオーナーが期待していた以上に速いスピードで大きくなっている会社には、どんな手助けが必要だと思いますか?

多くの人は、ネットワーキングを、クライアントを獲得する手段だと思っていますが、人間関係を構築するという点で考えると、何か人の役に立つことができれば、それは大きなチャンスになります。手助けするにはさまざまなやり方があり、そのどれもが次のチャンスを広げることになるのです。

今回のケースは、私が、その方にとって手助けとなる人物を紹介し、感謝していただきました。

これは一般的な話題にとどめず、具体的なニーズを把握することで実現できたことです。

誠実に接する

ネットワーキングを目的としていないイベントで、あなたが人脈作りを成功させたとしても、他の人はそれには気づかないでしょう。それは、あなたが本当に他の人の役に立てる方法を探しているからであり、周囲の人の目には、あなたが相手を気遣っているように映っているからです。自分の利益のためだけにネットワーキングをしている人は、人間として浅く、不誠実な人だと思われるものです。

ネットワーキングに長けている人は、あえて誠実であろうとする必要はありません。自分自身のためではなく、他の人のためにも人脈作りをとても大切にします。ネットワーキングにおいて実績があり、成功している人たちは、場所を問わずどこでも人脈を作ることができます。祝賀行事で名刺交換をするようなときでも、他の人の役に立つような情報を共有することによって、人々に受け入れてもらえるということがわかっているのです。

イベントの趣旨に敬意を表する

そんなことは、考えるまでもない当然のことだと思う人もいるでしょう。でも売り込むこと(どんな売り込みにしても)に必死になりすぎて、パーティー会場を練り歩くような、熱心過ぎるビジネスパーソンもいます。そういう人たちは、家族の集まりや、交流会などの場でも人の迷惑も考えずに同じことをしますが、これはビジネスネットワーキングの本質とは、真逆の行動です。最も重要なのは、人間関係です。交流会は、認知(Visibility)、信頼(Credibility)の度合いを上げるのに最適な場所だからこそ、人間関係を重視することを大切にしてください。

あなたのネットワーキングの仕方は、社交的な集まりと商工会議所の会合とでは、異なるはずです。どちらも人脈を作り、お互いに人と人をつなげ、助け合い、人間関係を築くものですが、ビジネスを目的としていないイベントでは、積極的に自分のビジネスを宣伝するべきではありません。そのイベントの趣旨に敬意を払い、その場で浮くことなく、自分がなじめる戦略を立てましょう。

ネットワーキングは、ひとつのライフスタイル

ネットワーキングは、私たちが日頃行っているどんなことにも取り入れることができる1つのライフスタイルです。他の人と有意義な関係を築くために、努力をするべきだということは、常にネットワーキングをする必要があるということです。だからといって、何かを誰かに“売りこみ”なさいという意味ではありません。なぜなら、売り込むことでは有意義な関係の発展には、ほぼ至らないからです。 

ビジネスネットワーキングは、人間関係を構築することです。社交の場、家族の集まり、休日のパーティーなど全てのイベントは、他の人を手助けする機会に満ちています。人の役に立つことが、人間関係を構築し、強くする機会を生み出します。

あなたは、ネットワーキングを目的としないイベントに参加して、人脈作りがうまくいった経験はありますか?


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Networking at Non-Networking Events」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/networking-at-non-networking-events/
翻訳:川崎あゆみ