2024/05/20

これまでの何年にもわたるビジネスネットワーキング活動において、最良のリファーラル獲得のための活動とその成果は、計画的な取り組みによって実現されてきたものです。それは意図的であって、偶然や願望だけで実現するものではありません。多くのビジネスパーソンは、リファーラルマーケティングを天候のように捉えています。「もちろん重要なことだということは理解できますが、いったいに何ができるというのでしょう?」

ビジネスネットワーキングの取り組みを通じてリファーラルを生み出すことは、計画的に育てることができます。ビジネスオーナーや起業家、営業担当者、従業員、そしてボランティア活動に従事する個人であっても、しっかりと構築されたシステム、つまりビジネスに役立つリファーラル計画によって成果を上げることができます。

私は、プロフェッショナルたちがビジネスがドアの向こうからやってくるのを待っているのを何度も目にしてきました。彼らは、自分の仕事が優れているから、多くの人が自分の元に押し寄せてくるものだと考えているのです。さて、実際のところは、そううまくいきません!あなたがどんな仕事をしているのか、またいかに優れているかには関係なく、また、その職業が何であろうとも、あなたは自分でビジネスを引き寄せるために行動を起こさなければなりません。

自分のお店を持ちたいと夢見ている人を思い浮かべてください。事業計画を立て、理想的な場所を探し時間や資金を投じ、すべての準備に全精力を傾け開店の日を心待ちにしています!お店の照明スイッチを入れ、ドアを開け、看板には「営業中」とあります・・・・・・。でも人々はただ通り過ぎるだけ。想像していたお客様が列を成す様子はどこにもありません。そして、そこで気付くのです。外に出てお得意様になりそうな人たちと会い、そして顧客になり得る人を知る人たちと出会う必要があることを。

つまり、それがリファーラルマーケティングなのです。単に人があなたのもとにやって来ることを待っていてはいけません。成功したいと思うのであれば、自分でビジネスを取りにいくか、あるいは、もっと望ましいのは誰かからのリファーラルによって、あなたにビジネスがもたらされることです。そのためにあなたは、どうしたらいいのでしょう?

あなたの地域にあるビジネスネットワーキンググループを探し、どれか一つのミーティングに参加してみましょう。あなたの商品やサービスを必要とする人をクライアントに持っているかもしれないプロフェッショナルとつながりましょう。自らのビジネスを成長させ、そして人のビジネスの成長を手助けしたいと志を同じくする人たちと関係を築いていきましょう。

重要なことは、ただ待っているだけではだめだということ。行動を起こしましょう!適切な人と出会うことができるビジネスネットワーキングプランを立ててください。計画を立て、そして行動を起こしましょう。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Want Business Referrals? Go Get Them!」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/want-business-referrals-go-get-them/
翻訳:川崎あゆみ

2024/05/13

戦略的アライアンスは、二つの企業あるいは組織間で双方に有益な特定のプロジェクトを推進するためのリソース共有を取り決める仕組みのことです。実効性のある戦略的アライアンスでは、それぞれのメンバーがプロジェクトの成功に貢献します。誰かひとりの人が、劇的な影響力を持って事業を回復させるようなことはありません。しかし、ある一定の期間にわたって変化を起こすことは可能です。小さくても一貫性のある行動を通じ、大きな成果を収めるに至るまで徐々に関係性を拡大していくことは可能です。

重要なのは、前向きな姿勢を維持することです。すぐに成果が見えないようでも諦めないでください。鍵は連絡を取り合うことです。最良の戦略的アライアンスは、年間を通じて、可能であれば対面でのミーティングも含め繋がりを保つことです。会話をする中で、お互いに助け合うことができるちょっとした方法を見つけ出し、話し合うことができますし、それによって徐々に関係性が強化されていきます。

強固な戦略的アライアンスを構築し成功を手にした多くの人は、ネットワーキングにおいても、そのプロセスについて、様々な多くの人と共に小さな行動を重ねることであると捉えています。それは手っ取り早くお金を稼ぐような方法ではありません。彼らは、人がすぐにビジネスに価値をもたらさないからといって、その人が役に立たないとは考えません。

あなたが何かのビジネスネットワーキンググループに属しているなら、そのグループのメンバーをリファーラルの可能性、そして戦略的アライアンスのパートナーという観点で捉えてみてください。誰もがあなたの成功に貢献してくれる可能性があり、あなたが築いてきた成功の上に少しずつ成功をさらに重ねていってくれます。

戦略的アライアンスを組むための正しい方法

これからお伝えするのは、BNI®での出来事です。ある時、二つの組織がBNIと戦略的アライアンスを結ぼうとしたのですが、それぞれ全く異なった結果となりました。

一社目の企業は、ちょっと話をしましょうと私に連絡してきました。それは、「お会いできて嬉しいです。では、結婚しましょう!」という感じでした。彼らはビジネスにおいて成功しており、これまで彼らのビジネスの日陰にいた私にとって素晴らしい機会となるであろうという考えのもと、私が保有しているデータベース全てを彼らと共有できる特権与えてもいいと考えているのだということを、私は感じ取りました。(あなたは、「一体、どういうことだ?」と思うかもしれませんね)

私が、業務提携を深めパートナーの企業との関係を築くには、「結婚しましょう」という段階に至るまでに時間と努力が必要であるという、私たちの企業理念と私自身の信念を説明すると、彼らは突然電話を切ってしまいました。

それとは対象的に、ここでは二社目がどのように接触してきたかをお話ししましょう。世間でも名の知れた同社社長が個人的に電話を掛けてきて、私の会社の目標が何かを尋ねることから会話が始まりました。私が我々の目標を彼に伝えたところ、彼の次の言葉は、「その目標達成のためのお手伝いをさせていただきたい!」でした。

そこから、「お会いできて嬉しいです」から「もっとお互いのことを知り合いましょう!」に進んだのです。彼はわが社の目標達成に役立ち、そして同時にメンバーのビジネスをより向上させることができそうなアイデアを話してくれました。私が、ネットワーキング組織としての我々の理念は「協力」であり、お互いにとって本当に価値あるものは時間がかかるという信念であることを説明したところ、彼は全面的に理解し、尊重し、支持してくれたのです!

私たちの関係は長い時間をかけ有機的に発展し、両社にとって互いに有益となる戦略的アライアンスを組むことになりました。(その後、1社目についてはほとんど何も聞くことはありませんでした……)

グローバル組織を築き上げてきたこの数十年を振り返ってみても、一人の人あるいは一つの企業が私たちを次のレベルへ後押しする何かをもたらすことはなかったとはっきりと認識しています。次のレベルに押し上げたのは、むしろ多くの人々や数々の戦略的アライアンス、そして私たちのことを進んで理解しようとし、時間をかけて協力しながら互いのビジネスを築いてきた会社とのしっかりと育まれた関係など、多くの要素を積み重ねてきた結果です。お互いに連絡を取ったり、交流をはかろうとする機会など、双方に有益となる活動の一つ一つが、私たちが成功に向かって転がりながら進んでいく中で、車輪の一本のスポークとしての役割を果たしました。

もし、あなたが他社と戦略的アライアンスの関係を結びたいと思うのであれば、必ずあなたの企業文化を尊重し、その文化の中で協業しようとする組織と一緒に事業をすることを強くお勧めします。また、その相手企業は、そのプロセスには時間を要することを明確に理解している必要もあります。両社がこのレベルの理解に達した時に、戦略的アライアンスを通じ、成功に向かって順調に進んでいくことになるでしょう。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Creating Strategic Alliances」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/creating-strategic-alliances/
翻訳:川崎あゆみ

2024/05/06

謙虚な人というのは、自らを低く見ているのではなく、自身のことをただ控えめに考えている人たちです。私が知っている何人かの優れたネットワーカーのみなさんは、謙虚な方たちです。実際、私がこれまで出会った成功者たちの多くは、驚くほど謙虚な人たちでした。謙虚さと成功は、相容れないものではありません。

私は、10 代後半に政治集会に参加したことがあります。政策を支持できる、ある人の選挙活動の手伝いをしようと決めました。そして、本人に会ったときのこと・・・・・。彼の選挙活動における上層の人が、私を本人に紹介してくれました。でもその本人は、私が平凡な学生だと気付いた瞬間に、私に対する関心を失くしたようでした。彼の目は、部屋の中をさっと見渡し、私よりもっと出来のよさそうな誰かを探していました。このように彼は非常に軽蔑的で、信じられないほど横柄な態度を取ったのでした。

その出来事の後、私はその彼の選挙活動を手伝うのをやめて、代わりに違う事務所を運営する別の人を選びました。この候補者は、魅力的で親しみやすく、手伝いのために多くの時間を割けないような人のことも尊重する人でした。手伝いをする人の経済的な状況や学歴に関係なく誰とでも話をしていましたし、私が彼のキャンペーンに参加し活動することを歓迎してくれました。半年の内に、私は彼のすべての地域キャンペーンを取り仕切ることになりました。私は何百時間もそのキャンペーンに時間を投じ、彼の勝利を支援しました。

このときの経験は、人生において、より成功を収めていく中で、こうありたいというリーダー像について、多くのことを私に教えてくれました。

謙虚でいることにお金はかからない

謙虚でいることにお金は一切かかりません。その上とてつもなく大きな利益を生み出します。謙虚であるということは簡単そうに聞こえますが、多くの人が一体それがどういうものなのか知りたいと思っています。謙虚な人たちが示す大切な特徴を以下に挙げました。

  1. 彼らは何よりもまず自己主張するというようなことはありません。私の友人で以前からBNIポッドキャストにゲストとして出演してもらったことのあるジャック・キャンフィールド氏は、とても謙虚な人です。彼は5億部を超える書籍を売り上げている作家ですが、彼と一緒に食事をしたときも、話しやすく、とても感じがよい人でした。彼は決して自分が誰であるかをひけらかすようなことはせず、謙虚であることの素晴らしいお手本のような人です。
  2. 謙虚な人は、フレンドリーで話しやすく、親しみやすいのも特徴です。ボディランゲージは、オープンで感じが良く、イベントやネットワーキングの会合では、人に笑顔で接し、「こんにちは」と声を掛けます。
  3. 謙虚な人は、聞き上手で会話の中で相手に質問をします。人と話をする時は、心から興味を示し、その人のビジネスについて話を聞き、その仕事のどのようなところが好きなのかを聞くのです。謙虚な人は、自分自身のことよりも相手のことを話題にします。
  4. 彼らは会話中にアイコンタクトを取り、しっかりと話に集中します。これは、話をしている誰に対しても本当に関心を持っていることを示します。これについて素晴らしいのが、リチャード・ブランソン氏です。以前、私が17歳の息子を連れてパーティに出かけたときのことです。私は、その夜、パーティで私の息子のトレイとしっかり目を合わせながら真剣に話をするリチャードの姿を撮った写真を持っています。ブランソンは億万長者です。少年との話に時間を割く必要もなかったはずです。しかし、彼はそうしました。これは、謙虚さというものが優れたネットワーカーであることにプラスの働きをする素晴らしい実例です。
  5. 彼らは、人の気持ちを和ませ、適切な時に感謝の気持ちを表すことを心地よく感じる人たちです。今日のビジネスの世界では、しばしば感謝の気持ちに欠けることがあります。心から誠実に感謝の気持ちを表すことは、謙虚であることの素晴らしい特徴でもあります。
  6. 謙虚な人たちは、豊かな考え方をする傾向にあります。求める以上のものに満たされていることに気付いているのです。彼らは前向きな姿勢をもち、単に問題について不平を言うのではなく、解決策に焦点を当てる傾向があります。
  7. 彼らは、周囲の状況を察知する能力があり、感情の知性も高い人たちです。感情的知性は、他人との関係性を良好に保つ能力で、謙虚な人はこれを上手に行います。
  8. 彼らは、自分のことだけを考える人たちではありません。自分の強みを知っており、自分自身に満足しています。彼らは、あたかも世界が自分を中心に回っているような振舞いはしません。明らかにプリマドンナ症候群ではありません。

何よりも重要なことは、彼らは私が提唱する、「what goes around comes around(善因善果/良い行いは、良い結果を生む)」という昔からある考えに基づくギバーズ・ゲイン®を実践しているということです。謙虚な人は、利他の考えで人生を生き、周りの人の人生に良い影響を与えられるよう努力しています。

人生において多くの成功をおさめるにつれて、謙虚さを保つことが重要です。もしあなたが、他の人と繋がりを持ちたいと思うのであれば、その謙虚さはあなたにとって非常に役に立ってくれます。誰もがいつも完璧ではありません。このプロセスは旅であり、目的地ではありません。それは、私たちが常に目指し努力すべきものなのです。

もしあなたがビジネスで成功したとしても、人からの期待にかかわらず本物の謙虚さを示しましょう。魅力的で、思いやりがあり、知識が豊富で成功している人を目指しましょう。何より、謙虚な人とは、自らを低くみているのではなく、自身のことをただ控えめに考えているのだということを覚えておいてください。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Humility: A Trait of Great Networkers」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/humility-a-trait-of-great-networkers/
翻訳:川崎あゆみ