2025/02/24

新しい本を書きました。タイトルは「Infinite Legacy」です。あなたの人生を永続的に影響させていくための7つの原則について書かれています。前著「Infinite Giving(無限のギビング)」の共著者であるグレグ・デービス氏とジュリアン・ルイス氏と共に執筆しました。

「Infinite Legacy(無限のレガシー)」は、BNI設立40周年を記念し、組織のレガシーとして書かれた作品です。

私たちは必ず皆レガシーを残すことができる

私たちは皆、生きている間に「無意識のレガシー」または「意図したレガシー」のいずれかを残す機会に恵まれています。執筆にあたった我々は、誰もが「意図したレガシー」を残すことができると信じています。それは、年齢や富、成功に関係なく、今この瞬間から始められることです。あなたの時間、能力、そしてあなたに与えられている宝物を使うことで、あなたは、あなたの家族そして未来のために無限のレガシーを残すことができるのです。

たくさんのお金を持っているかどうかに関わらず、レガシーを残すことに対して本当に意欲的な人はどれだけいるでしょうか。自分の人生が世界に永続的な影響を与えることについて、深く考えている人は少ないでしょう。私たちは未来の世代に何を残すでしょう? 私たちはどのように世界に影響を与えるでしょう? 私たちはどんな軌跡を残すでしょう? これらの質問は、私たちの行動の意義や、私たちがどんな足跡を残したいかを深く考えさせるものです。

原則

人が辿ることができるよう分かりやすく敷かれた原則であれば、その考え方を理解するのは簡単であることを、私たちは見出しました。それを念頭に、無限のレガシーにおける7つの原則をご紹介いたします。これらの原則を辿れば、あなたが世界に残す贈り物は、それが何であれ、無限となることが大いに期待できるでしょう。

無限のレガシーの7つの原則

  1.     あなたが残すレガシーを誇りに思うこと。
  2.     与えることができるものを与えることができる時に与えること。
  3.     あなたの情熱に導かれること
  4.     あなたのコミュニティーと繋がること
  5.     緊迫感をもって行動すること      
  6.     石工のように考えること
  7.     無限のマインドセットをもつこと

これらの原則は無限のレガシーを築くうえでの概念的な側面を表したものです。本書では、これらの原則を実践し、あなた自身のレガシーを築くための具体的な戦術についても取り上げています。

本当のレガシー

本当のレガシーとは、私たちの努力が成功したか否かではなく、私たちが他者に与えた影響の中にあるのです。レガシーは、それが未来の世代を奮起させ動機づけるという点で明らかな重要性を帯びています。レガシーは、未来への継続性や、現在と過去との繋がりを実感させるものです。レガシーはまた、人々に、自分を超えた大きな何かに属しているという感覚と、それに根ざしたアイデンティティを与えます。

私たちは、誰もが気づきさえすれば、世界に本当に変化をもたらすような貢献を少なくとも一つはできると信じています。私たちがこの本を書いたのは、読者一人一人に本当のレガシー創造への情熱を呼び起こすためです。広範かつ多様なレガシーのストーリーを盛り込みましたが、その目的は、あなたがそれらのストーリーをあなた自身に反映させ、あなたにとっての独特で意義深いレガシーを作ることにあるのです。

あなたのレガシー、それはあなたからの贈り物です。あなたにできる最高の贈り物にしましょう。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Infinite Legacy」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/infinite-legacy/
翻訳:丹野裕道(株式会社ディアス)

2025/02/17

2024年もほぼ終わりを迎えようとしています。年が終わる前に、この一年を振り返るのに最適な時期です。

私は過去45年以上にわたり、12月の最終週を一年の振り返りに充てています。「この12か月は、昨年思い描き、計画したものと比べてどうだったか」を振り返ります。そして、来年に達成したいことを決め、次の一年のビジョンを描きます。私は、個人の目標とビジネスの目標の両方を設定し、それらを達成するための戦略的な計画を立てます。

目標を設定し、それを達成するための計画を立てることが、望む結果を得る最善の方法であることを私は確信しています。

あなたの「なぜ」を吟味する

新しい一年が始まるこの時期は、「なぜ今の職業を選んだのか」を再考するのに最適なタイミングです。2025年のビジネス目標を立てる準備をする際、自分がなぜ今の仕事をしているのかを考えてみましょう。あなたはきっと、「今の仕事をしている理由なんて知ってるよ」と思うかもしれません。しかし、その理由について深く考えたのは何年も前のことではないでしょうか。次の質問を自分に投げかけてみてください。

  1.   私のビジネスのミッションはか?

単に生活費を稼ぐためではなく、長い目でみた私の職業上の目標は何だろうか?私は競合他社が基準とする存在になりたいのか? 私の夢は、世界をより良い場所にすることだろうか?

  1.   私の組織はどこへ向かっていくのか?

私は自分のミッションを達成しつつあるだろうか? そのミッションを果たすための計画を立てているか? 私のミッションを達成する可能性を高めるために、方針、手順、人員をどのように見直せるだろうか?

  1.   私の組織はどのような環境のもとで運営されているのか?

私のビジネス運営や目標に対する進捗に影響を与えるような社会的、経済的、技術的な傾向は?

  1.   私の中心をなす力は何なのか?

私はどんなことに情熱を感じるのか? 競合他社に比べて私が優れているのはどんなところか? 私のビジネスミッションは私の価値や適性に合致しているか?

私は、多くの企業やビジネスパーソンが、誰にでも対応しようとして失敗するのを目にしてきました。成功が期待できるニッチなものを探す、という基本的に素晴らしい目標を立てて事業を始めたにもかかわらず、お客さんやチームメンバーが新しい製品やサービスを提案するたびに方向を変え、結果的に道を間違えてしまうのです。最初のアイデアが成功を見る前に、ビジネスのいざこざの中でミッションが失われてしまうのです。

ですから、たとえあなたが自身のミッションを知っていると思っていても、少し立ち止まってビジネスを分析したり、必要であれば、ミッションや理念に立ち返ることが重要です。

新年は、人々が新たなスタートを切り、より大きく、より良い方向へ進む機会を象徴します。一年を振り返る時間を持ち、自分がなぜこのビジネスをしているのかを改めて考えることで、新たな目標と、それを達成するための具体的な計画を持ち、自信を持って前進することができるでしょう。狙ってもいないターゲットへ当てることはできない、ということを忘れないでください。

2025年、あなたの一番大きな目標は何ですか? 


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「4 Questions to Start the New Year」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/4-questions-to-start-the-new-year/
翻訳:丹野裕道(株式会社ディアス)

2025/02/10

オウディ・アブチャクラ博士との共著である私の著書、『Work Your Network with the 4Cs.』(4つのCでネットワークを活用しよう)の中で、ビジネスに携わる人たち、BNIメンバー、その他のプロフェッショナルたちが個人的ネットワークを構築し、活用を後押しするための基本的な要素である4つのCについて述べています。

基本的事項:4つのC

Competence(コンピテンス):知識とスキル

Credibility(クレディビリティ):信用、信頼性

Clarity(クラリティ):明確なコミュニケーション

Connectivity( コネクティビティ):人脈の量と質

多くのプロフェッショナルは、目の前にあるチャンスを見逃しています。でも、そのチャンスがまさにビジネスを次のレベルへと推し上げるために必要なものかもしれません。4つのCは、あなたが出会った人々とのつながりを通じて、より多くのリファーラルを得られるように考えられています。それぞれのC – Competence(コンピテンス)、Credibility(クレディビリティ)、Clarity(クラリティ)、Connectivity(コネクティビティ)は、ネットワーク内で受け取るリファーラルの質、量、重要性、一貫性に大きな影響を与えます。

Competence(コンピテンス)

その人は仕事ができる人でしょうか?私たちは、相手が問題解決に役立つスキルを持っているかどうかを見極める必要があります。

コンピテンスは、あなたがプロフェッショナルとしてどのように行動するのか、どれほど仕事ができるのか、そしてネットワーキンググループの仲間が、あなたのことを有能だと判断するかどうかに影響を与えます。ネットワーキンググループのメンバーは、あなたがきちんと仕事がこなせることを確信したときに、あなたと仕事をしようと思うでしょう。逆に紹介した人の期待を裏切るのではないかと心配した場合は、誰にもあなたを紹介しないでしょう。なぜなら、あなたを誰かに紹介するということは、紹介した人自身の評価にも関わることだからです。

まずは、あなたのコンピテンス、つまり仕事をうまくこなす能力を示すことが重要です。コンピテンスを示せば示すほど、よりあなたの評判が高まり、信用へとつながり、最終的に他の人からも信頼を得られるようになるでしょう。

クレディビリティ(Credibility)

その人は誠実で信頼できる人でしょうか?個人の関係でも仕事上の関係でも、私たちは大切な人や紹介した人が安心して任せられる人かどうかを確かめる必要があります。

あなたが所属するネットワーク内で信用を得ることが重要です。それは、あなたが人として信頼されているということ、その上で、職業上での能力が優れていることを理解されているかということです。あなたが有能であることを示し、仲間との間に信頼関係を築くのは早ければ早いほど、あなたに対して「信頼して大丈夫だという」自信を持つようにようになります。

ここでいう「自信」とは、あなたが自分自身に自信があるかどうかの話ではありません。あなたが質の高い商品やサービスを提供する能力があるということに仲間たちが確信しているかどうかです。誰かがあなたに対して自信を持ってくれたとき、あなたは、信用が得られたことになります。相手があなたを信頼できると確信したとき、あなたは信頼を得ることができるのです

クラリティ(Clarity)

「あなたの伝えたいことは、相手に正確かつ明確に伝わっていますか?私たちは、関わる人々との明確で誤解のないコミュニケーションを求めています。ネットワーキングの仲間にリファーラルを提供するためには、まず彼らが何を必要としているのかを正確に把握することが欠かせません。同様に、リファーラルを私たちに提供してもらうためには、自分のメッセージも明確である必要があります。

これは、ビジネスの世界で多くの人が直面する課題です。たとえ能力が高く、信頼できそうな人物に出会ったとしても、相手が話す内容がわかりづらいことがあります。ビジネスの話を聴いて、役に立ちたいと思っても相手の求めることが曖昧だと、どのように役に立てるのかがわからなくなってしまいます。

明確なコミュニケーションは、ネットワーキングパートナーからの信頼や信用を得るために不可欠な要素です。コミュニケーションが明確でなければ、誰かを手助けすることは難しくなります。自分のビジネスについて話すときは、常にメッセージを簡潔かつわかりやすく伝えるように努めてください。

コネクティビティ(Connectivity)

「誰とでもつながりを持っている」と言える人を知っていますか?人とのつながりが非常に強い人物のことです。人のつながりの質と量は、強固なネットワークを築く上で欠かせない要素です。人とのつながりが広い人は、リファーラルパートナーが必要とする人脈を広げる手助けをしてくれます。

いわゆる「コネクター」と呼ばれる人は本質的に問題解決能力が備わっており、自分自身で解決できない場合でも、誰か手を貸してくれる人を知っています。彼らは影響力がある人物として認められており、多くの人から「つながりを持ちたい」と思われています。

コネクティビティは、相手があなたのことを「知りたい」「好感を持ちたい」「信頼したい」と思うかどうかに大きく影響します。あなたがつながりを多く持ち、親しみやすい人物だと認められれば、これまで接点がなかった人と新たな関係を築けるかもしれません。一方で、あなたがつながりの乏しい人だと思われると、他の3つのCを発揮する機会を逃してしまう可能性があります。

人は、自分が「知っている」「好意を持っている」「信頼している」人とビジネスをします。リファーラルパートナーとなる人と強固な関係を築くためには、個人レベルでお互いを深く理解しあうための時間を投資することが必要です。4つのCは、こうした相互に有益な関係を築く土台となります。

4つのCは、あなたのビジネスネットワーキング活動の成果に直接影響を与えます。コンピテンス、クレディビリティ、クラリティ、コネクティビティのそれぞれの要素は、ネットワークの中であなたが受け取るリファーラルの質や量に影響を及ぼします。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「The 4Cs of Effective Networking」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/the-4cs-of-effective-networking/
翻訳:川崎あゆみ

2025/02/03

ラジオ番組でのインタビューで、司会者が私に「リファーラルマーケティングは“最も安全な”広告手法だと思いますか?」と尋ねました。私は迷うことなく、「決してそんなことはありません!」と答えました。その答えに彼はかなり驚いていました。続けて、私はリファーラルマーケティングがもたらす素晴らしいメリットを強く信じていると説明しました。とはいえ、リファーラルマーケティングには、テレビCMや他の広告手法にはない、特有のリスクがあります。

誰かにリファーラルを提供することは、自分の評判を賭ける行為です。リファーラルパートナーが良い仕事をすれば、あなたの評判は高まります。しかし、もしパートナーの仕事が期待外れに終われば、あなたの評判には傷がつくでしょう。前述したように、リファーラルマーケティングは正しく実行すれば非常に大きな成果をもたらしますが、それと同時に大きなリスクも伴います。それは、誰かを紹介するたびに、自分の評判の一部を相手に預けるということです。たとえば、大切なクライアントに「私の友人がしっかり対応します」と伝える場合、その友人を信頼していることが前提となります。

もし、その友人があなたのクライアントを失望させてしまったらどうなるでしょう?その結末は、必ずあなたに返ってきます。クライアントはあなたに対する信頼をなくし、信頼を損ねたことで、そのクライアントを完全に失うこともあり得ます。だからこそ、ビジネスネットワーキングに時間を掛けて、リファーラルパートナーとの強い関係を築くことがとても重要なのです。

コミュニケーションを取る

リファーラル先のクライアントに連絡を取り、その後の状況を確認することをお勧めします。次に、クライアントを紹介したリファーラルパートナーに連絡を取り、「この前あなたにご紹介した方と話ししましたが、とても喜んでましたよ/少し気になる点があるようです/課題があるみたいです/何か問題があったようです」など、状況を伝えてコミュニケーションを取りましょう。いずれにしても、相手と情報共有することがとても大切なのです。紹介を受けた方が満足していたとしても、必ずしも一緒に仕事をしている人は満足しているとは限りません。時には、クライアントがあなたではなく、あなたを紹介してくれたリファーラルパートナーに伝えるかもしれません。私ならは、リファーラルパートナーから「○○さんは、十分に満足していないですよ。一度話をした方がいいかもしれません」と教えてもらう方が助かります。これによって、大きな問題になる前に解決するチャンスが得られるからです。このような信頼関係こそが、リファーラルマーケティングにおける本当の価値なのです。

強い信頼関係がひとたび築かれれば、「このビジネスパートナーやネットワーキングパートナーは、お客様にしっかりと対応してくれます」と紹介することが、まさにその通りのことが実現するのです。

リファーラルマーケティングは、最も安全なマーケティング手法とは言えないかもしれません。しかし、信頼という観点から考えると、ビジネスを成長させる最も効果的な方法だと私は思います。

あなたはどのようにお考えですか?


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Referral Marketing: Know the Risks to Reap the Rewards」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/referral-marketing-know-the-risks-to-reap-the-rewards/
翻訳:川崎あゆみ