2026/05/25

長年にわたって、自分の子どもたちにも伝え、ビジネスパーソンの指導にも活かしてきました。特に、「自分は、まだ足りていない」と感じているとき、例えば、成功が足りない、まだ十分に成長できていない、周囲の人ほどの能力がないと感じているときです。そうした人たちと会うたびに、ほとんど毎回、同じ共通のパターンが見られるに気づきます。それは、みんな、自分の内側と誰かの外側を比べてしまっているということです。

どういうことでしょうか。私たちは、迷いや不安、焦り、失敗など、自分の内側については、すべてを知っています。でも、他の人について見ているのは、その人が見せようとしている部分です。私たちは、ありのままの自分の人生と他の人の人生の、リール機能で強調されたシーンとを比べているのです。それは、不公平な勝負ですし、ほとんどの人が負けてしまいます。

なぜ人は比べてしまうのか

これは、人間の生まれもった本能の一部でもあります。私たちの脳は、他の人と自分を比較するようにできています。それは、

集団やコミュニティ、グループ、チャプター(BNI)での自分の立ち位置を把握するためです。ただし、現代における“集団”には、印象操作されたインスタグラムのフィードや、洗練された自己演出、見せ場だけを切り取った動画が含まれています。

他人の投稿の多くは、人生の“最も良く見える部分”を意図的に磨き上げ、どのように見られるかを意識して整えられたものです。私たちは、そのことを忘れてしまいがちです。休暇中の様子や仕事での成果、成功した姿は見せますが、涙や眠れない夜、失敗、苦悩は、ほとんど見せることはありません。私たちがSNS上で目にしているものは、現実のすべてではなく、公に見せている姿はマーケティングに過ぎません。

その一方で、自分の心の中のことは、すべて見えてしまいます。そこには、自分たちの不安を現実以上に大きく鋭く、現実以上にリアルに感じさせてしまう感情的な盲点があります。自分に対する批判の声は、大きく響くのに、他人が抱えている苦しみは私たちにほとんど聞こえてきません。

そして、いわゆる生存者バイアスと呼ばれる認知の偏りもあります。私たちは、まだ模索している人たちよりも、うまくいっている“勝者”にばかり目を向けがちです。このバイアスによって、自分以外のみんなは、すべて順調にいっていると思い込まされてしまうのです。実際に私も多くの人から、「あなたは、すべてを理解し、うまくやっている人だと思っていました」と言われますが、思わず笑ってしまいます。なぜなら私自身も、ほかの人と同じような課題に向き合って、悩んでいるからです。人は、私の内側ではなく、外側だけを見ているのです。

比べることの代償

私は、比較は、喜びを奪うものだと考えています。誰かの完璧に整えられた外側の世界と、自分の混沌とした複雑な舞台裏とを比べてしまうと、現実がゆがんで見えてしまいます。その結果、次のような結果を招きます。

・身動きが取れなくなる
・リスクを取ることや、新しいことを始めることへの恐れ
・自分の進歩を認められなくなる
・インポスター症候群(実力があるのに自分を過小評価してしまう)

みんなの生活は、そんなにバラ色の夢のような世界ではありません。今の場所にたどり着くまでに、誰もが多くの困難を乗り越えてきていることを覚えておきましょう。

自分の内側と他人の外側を比べないために

1.視点を変える

「なぜ私は、あの人がいる場所にまだたどり着けていないのだろう」と問いかけるのではなく、「その人の歩みから、私は何を学べるだろう」と考えてみましょう。羨ましさを学びに変えるのです。他の人の進歩に心を乱されるのではなく、その歩みから学び取りましょう。

2.感謝を実践する

感謝の気持ちは、足りないものではなく、すでに手にしているものへと意識を向けさせてくれます。その日にあった良かったことを、大きなことでも小さなことでも構いませんので、書き出してみましょう。私は、感謝には人を変える力があると信じており、できる限り実践しています。

3.取り入れる情報を選ぶ

特定のSNS投稿があなたに劣等感を抱かせるのであれは、見ないようにしましょう。自己評価を下げてしまうようなコンテンツを取り込む必要はありません。コロナ禍では、「ニュースを見過ぎないようにしよう」と言うようになりましたが、今でも、本当にそう思っています。ニュースは、事実そのものよりも、ニュースに関する意見の方が影響力を持つようになっています。ですから、あなたの価値を損なったり、世界に対して恐れを抱かせるような情報は、取り込まないようにしましょう。

4.文脈の原則を忘れない

あなたは、自分の物語のすべてを知っています。一方で、他人については、その人の見せたいシーンしか見ていません。他の人に向けているのと同じ寛容さを自分自身にも向けてください。忘れないでください。あなたにも輝いている瞬間があります。ただ、あなたが舞台裏でどんな葛藤してきたのかを、他の人は見ていないだけなのです。

5.自分のレースを走る

人生は、短距離走ではなく、マラソンです。あなたが打ち勝つべき唯一の相手は、昨日の自分です。自分のレースを走り、昨日の自分よりも成長していきましょう。

重要なポイント

ここで意識しておきたい4つのポイントです。

  1. あなたの舞台裏と誰かの見せたいシーンを比較するのはやめましょう。
  2. 他の人が見せているものは、多くの場合、演出された姿であり、現実ではありません。
  3. あなたの内なる声には、誰かの内側の葛藤は聞こえていません。聞こえていないからといって、「ない」と思い込むのはやめましょう。
  4. 本当に大切なのは自分の成長だけです。

あなたの物語は、いまも書き続けられている最中です。追い越すべき相手は、昨日の自分です。だからこそ、自分のレースを走ってください。あなたの内側の歩みは、誰かの外側の華やかなショーよりも大切です。SNSに投稿された誰かの加工された写真と、自分の人生を比べるのはやめましょう。インスタグラムでどれだけ写真を加工しても、人生を贖うことはできませんし、ハッシュタグが、夜にあなたを支えてくれるわけでもありません。自分のレースを走ってください。その途中でも、笑うことを忘れないでください。そして、どれほど輝いて見える瞬間でも、その裏には、失敗やNGシーンがあるのです。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Comparing Our Inside to Other People’s Outside」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/comparing-our-inside-to-other-peoples-outside/
翻訳:川崎あゆみ

2026/05/18

あなたの強さは、あなたのコミュニティの強さによって決まります。物事は、ある瞬間には上手くいくのかもしれません。しかしいざという時に、誰があなたを支えてくれるでしょうか。

あなたの人生に必要な6つのタイプの人々、そしていざという時に助けてもらえる関係を築く方法

1.あなたのビジネスネットワーク

ビジネスネットワークは不安の中にある希望の光です。他の誰でもなく、ビジネスネットワークのメンバーこそが必要な時にあなたを支えてくれる存在です。必要な時はいつでも彼らに助けを求めましょう。そうした時に起こった本当に素晴らしい出来事を、私はこの目で見てきました。

2.メンターと教師

あなたのメンターであった人々はあなたのことを深く信用しあなたの成功を気にかけてくれています。彼らは率直なフィードバックや励ましを与えてくれます。それだけでなく、彼らはあなたについての良い評判をを広め、多くの機会に向けてドアを開いてくれます。

3.あなたが助けた人、教えた人、メンタリングを提供した人

こういった人々は、あなたからの連絡を喜び、あなたのサポートにどれほど感謝しているかを改めて思い出させてくれるでしょう。お金、時間、贈り物などをしたお相手のことを思い出してみてください。ほとんどの人は進んであなたを支えてくれることでしょう。

4.あなたの同僚、仕事仲間、友人、クラスメート

学業やキャリアを通じて育んだ友情は生涯続くことが多いものです。お互いを知り、好感を持ち、尊敬し合っています。あなたは、助けが必要だと認めたくなくて彼らに電話するのをためらってしまうかもしれません。しかし、あなたのエゴを障壁にしてはいけません。こうした関係を活用しましょう。真の友はあなたのことを大切に思っていますから、あなたのことを進んで助けてくれることでしょう。

5.家族、親しい友達

私達は家族や友達のことをつい当たり前のものとして扱ってしまいがちです。しかし彼らはおそらく私達にとって最も信頼できるサポート提供者です。彼らを無視してはいけません。

6.ビジネスネットワーク以外のメンバー

コミュニティーサービス組織、マンションや住宅の管理組合、地域の青少年活動に従事している人々などは、そのグループ活動の範囲外でもあなたをサポートしてくれるかもしれません。これらの組織へ入会し、積極的に関わり、惜しみなく時間を提供しましょう。そして、必要な時には彼らの助けを求めましょう。

最終的にあなたの成功は自身で築いたもののみで測られるのではありません。あなたの成功は、物事が難しくなった時に「誰があなたと共にいてくれるか」によって測られるのです。強いコミュニティーは危機が起こった時に魔法のように現れるわけではなく、時間をかけ、意図を持って、そして惜しみなく築かれていくものなのです。

必要になる前に、人との関係に投資しましょう。積極的に関わり、まず自分から与え、その関係を一貫して育てていきましょう。人生が予想外の困難を投げかけてくる時が必ず来ます。その時、挫折を逆転劇に導く力、それはあなたの周りにいる人々が持つ本当の力なのです。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「The Power of Your People」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/the-power-of-your-people/
翻訳:丹野裕道(株式会社ディアス)

2026/05/11

私は長年、ビジネス・ネットワーキングのミーティングでプレゼンテーションを行う際には、「具体的であるほど効果的」だとお伝えしてきました。また、あなたのビジネスのLCD(最小公分母:最もシンプルで誰にでも分かる表現)、つまり誰にでも伝わる言葉にまでかみ砕くことが重要だとも言い続けてきました。そのための最良の方法のひとつが「見せて、語る」です。あなたの製品やサービスをずばり表すアイテムや小道具をプレゼンテーションに持参して、その場で見せたり配布したりする方法です。

いくつか事例をご紹介しましょう。

マッサージセラピスト

あるマッサージセラピストは、自分のネットワーキンググループでのプレゼンテーションにマッサージチェアを持ち込みました。彼は、マッサージチェアについて説明し、それがショッピングモール、ストリートフェア、チャリティイベントなどでどのように使われているかを話しました。そして施術ごとにチェアを清掃することの重要性について話し、自分が実際にどのように清掃しているかを実演しながらその理由も説明しました。そして試してみたい人を募ると、その場にいた全員が手を挙げました。一人のメンバーを選ぶと、肩のマッサージを実演しながら、チェアマッサージで特に効果的な施術の種類を解説し、自分にとって理想的なリファーラルについて話しました。具体的なリファーラルとは、移動に不自由さを抱える高齢者、妊娠中の女性、月に一度、職場で従業員向け福利厚生としてマッサージを導入できる住宅ローン会社のオフィスマネージャーでした。

不動産専門の映像クリエイター

ある不動産専門の映像クリエイターは、ネットワーキングミーティングで、これまでに手がけた3つの異なる物件の映像をまとめた動画を共有しました。動画で紹介するメリットを説明し、物件の特徴を映像で示しながら、それぞれの物件のタイプに適したリファーラルについて説明しました。さらに、紹介してもらいたいその地域のトップクラスの不動産仲介業者2名の名前挙げました。

自動車整備士

ある自動車整備士は、「車には定期的なメンテナンス、例えば私の整備場でも行っているようなオイル交換が必要であることはご存じですよね」とプレゼンテーションを始めました。そして、「オイル交換のとき、エアコンフィルターも見てもらえるか聞いたことがある人はいますか?」と続けたところ、ほとんど手は挙がりませんでした。そこで彼は、実際に車から取り外して交換した、真っ黒に汚れたエアコンフィルターを見せました。彼は、単なる定期メンテナンス以上に、すべてのお客様の車がきちんと整備されることの大切さについて話しました。そしてこう伝えました。「もし誰かが『車から変な匂いがする』『古い靴下のような匂いがする』と言っているのを聞いたら、それはエアコンフィルターが原因であることがよくあります。そんなときは、私がお役に立てます」。

コンサルタント

ビジネスコーチ、CPA(公認会計士)、ファイナンシャルアドバイザー、セラピストなど、多くの職業はサービスを提供しており、形のある商品がない場合があります。そのような場合に効果的な方法の一つが、〇Xクイズです。あなたのビジネスについて、人々が持っている誤解や思い込みに関する短い質問リストを用意します。 プレゼンテーションの冒頭で、会場の参加者全員に紙を一枚用意してもらい、片面に「〇」、もう片面に「×」と書いてもらいます。そして質問を一つ読み上げて、こう尋ねます。「これは〇でしょうか、×でしょうか?」参加者が答えを掲げたら、コンサルタントは正解を説明しながら、そのサービスに理想的なリファーラルについても伝えることができます。

ビフォー・アフターの写真

また、私は住宅インテリアデコレーターやリフォーム業者がプレゼンテーションでビフォー・アフターの写真を使うのを見たことがあります。造園業者や窓清掃業者にも有効な方法です。そのメンバーはまず「作業前」の写真をみんなに順に回し、その後、「作業後」の写真を見せました。ビフォー・アフターの写真は、非常にインパクトがあり、強い印象を残します。

大切なのは、プレゼンテーションで、あなたのネットワーキングパートナーにあなたの仕事を記憶に残る形で理解してもらうことです。また、誰があなたにとって良いリファーラルとなるのかを理解してもらうことも必要です。商品やサービスについて具体的に説明することそしてその理想的な顧客についても具体的に説明することが大切です。実物や事例を示すためのアイテムを使ってビジネスを説明すると、あなたのプレゼンテーションはより記憶に残りやすくなり、ネットワーキンググループからのリファーラルにつながります。

あなたはネットワーキングミーティングのプレゼンテーションで「見せて、語る」方法を使ったことがありますか?


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Use Show and Tell for Memorable Networking Presentations」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/use-show-and-tell-for-memorable-networking-presentations/
翻訳:川崎あゆみ

2026/05/04

関係構築によってビジネスを成長させるためのアドバイスを長年にわたりたくさん共有してきました。今回のブログでは、よくある「ネットワーキングで避けるべきこと」を4つご紹介します。これらはネットワーキングをする時に避けるべき間違いです。特に、自分より成功している人とネットワーキングする場合に重要です。

1. 売り込んでしまう

初対面にも関わらずすぐに私に売り込みを始める人の話を何度したことでしょうか。同じ間違いが私よりもずっと成功しているビジネスパーソンに対しても行われているのを見てきました。こんなことをしてはいけませんよ!「聞くだけなら損はないよね?」と、使い古された言い回しよろしく行動してしまうのは、初対面の人とネットワーキングする場面においては完全な間違いです。多くの人がこれをやっていますが、あなたはそうならないでください。

2. 不満をぶつけてしまう

当たり前のように聞こえますが、私自身もそれをされた経験がありますし、目撃したこともたくさんあります。ある時、ある集会で、信じられないほど成功しているビジネスパーソンと一緒にいたところ、彼と会ったばかりの人が彼の会社の問題について延々と不満をまくし立て始めたのです。この人は周囲から完全に浮いてしまい、静かに会場の外へ案内されました。人に覚えてもらいたいとしても、そんな形であってはいけません。

3. お世辞ばかり言う人になってしまう

ビジネスネットワーキングイベントの際、誰に対してもお世辞を言おうと頑張る必要はありませんし、こびへつらう必要もありません。しかし、成功している人たちもやはり同じ人間です。彼らの仕事が人に良い影響を与えていることを聞くのは嬉しいものです。彼らの仕事やビジネスがこんな人をこんなふうに本当に助けたのだという実話を具体的に話すと、彼らはとても感謝してくれます。このように、会話では自分のことばかりでなく相手がしてくれたことを認めるということが大切なのです。

4. 再会した時に相手が自分を覚えていると思い込んでしまう

彼らとどこかで再会した時、彼らがあなたのことを覚えていると思ってはいけません。私がお勧めするのは、その方とあなたがどのように知り合ったかを説明して思い出していただくことです。大きな成功をおさめている人々は、何百人、場合によっては何千人もの人に会っています。出会った時のことを具体的に話すことで彼らの記憶を呼び戻す手助けとなります。もしその人と直接会っていたのであれば、どこで会ったのかについてお話ししてみてください。例えば私がその人とメールでやり取りしている場合でしたら、同席したイベントで撮った2人の写真を送ると思います。

もしあなたが適切なアプローチをもって、いかなる時も売り込もうとするのではなく、関係構築にフォーカスした場合、ネットワーキングはあなたを成功へ導くための非常に強力なツールとなります。数十年来の経験からネットワーキングはほとんど全てのビジネスにとって効果的なことを見てきました。もしネットワーキングがあなたにとって機能していない場合、上に挙げた「ネットワーキングで避けるべきこと」をしてしまっている可能性があります。


この記事は、Dr.アイヴァン・マイズナーによる「Avoid These Networking “Don’ts”」を翻訳したものです。
原文:https://ivanmisner.com/avoid-these-networking-donts/
翻訳:丹野裕道(株式会社ディアス)