「楽しむ」ことも基本原則の1つ

2023/02/06

ビジネスにおいて、「楽しむ」ということはあまり語られていないように感じます。まるで多くの人が「楽しむ」ということとビジネスは、無縁のもので、お互いに相いれないものだと考えているかのよう。でも私は、その考えには、まったく同意できません。ビジネスに「楽しい」要素を加えることは大切なことです。それどころか、楽しむ要素は、ビジネスやネットワーキンググループにおいても同様に、成功を収め、その後もずっとうまくいくようにするために必要なことだと思っています。

私は、手順やプロセスを重視するタイプです。私は、BNI®の創始者として、我々が掲げる方針に揺るぎない信念を持っています(ちなみに、この方針は、私ではなく、BNIのボードメンバーによって策定されたものです)。私は、団体や組織においては、説明責任を果たすためにも、方針を掲げることは、非常に重要だといつも伝えています。しかし、その方針を取り入れるためには、あなたが独裁者であってはいけません。フン族のアッティラではなく、マンデラのようにルールを取り入れるようにしてください。厳しくも愛を持って、基本に忠実にそして、楽しみながら実行しましょう。

学びを楽しくする

私は、体験型学習は、最高の指導法だと思っています。大学で経営論を教えていたとき、経営論のクラスを受けるのを本当に嫌がっている学生が大勢いました。でも私は、授業の1つに体験型学習をたくさん取り入れたのです。例えば、「分業化」「分業化することのメリット」など、非常に退屈になりがちなトピックなのですが、分業化を進めることでいかに生産性が向上し、ビジネスの拡大を図ることができるのかについて学生たちに体験型の演習を行いました。楽しいゲームのような内容で、学生たちは非常に気に入ったようでした。学期末には、1人の学生が私のところにきて「このテーマには気が重いまま授業に出席したのですが、大学で受けた授業の中で一番良かったです」と伝えに来てくれたほどでした。

これが「楽しむ」ことを基本に入れた事例の1つです。学生たちが引き込まれるような興味深い体験学習を通して、その要素を学びました。

グループやチームの人たちに、その意図を伝え、相手もそれを理解した上で、楽しい時間を過ごすことはよいのです。楽しさがなければ、あなたがそこにいる理由、なぜあなたがそれをしているのかを見失ってしまいがちですから。楽しくなければ、ワクワクする気持ちを失ってしまいますし、そのワクワク感がなければ、情熱もなくしてしまいます。情熱を持っていなければ何においても成功することは難しくなるでしょう。ビジネス、ネットワーキング、どんなことであっても基本的に「楽しむ」ことを忘れずに楽しみながらやることがとても大切だと思っています。

あなたは、楽しくて記憶に残っているようなネットワーキングや仕事上でのエピソードはお持ちですか?

訳=川崎あゆみ