ネットワーキングにおいて長期的に成功するためには少しずつ進めよう

2023/04/17

ビジネスネットワーキングで成功を収めようとする多くのプロフェッショナルたちは、初対面の人にビジネスを求めるなど、一足飛びに成果を求めがちです。でも、それでは効率がとても悪く、よい結果には結び付きません。なぜなら、たった一度の交流から短期的な結果を得ることしか考えていないからです。

私が定義する「ネットワーキング」とは、

ネットワーキングは、ビジネスを拡大し、知識を高め、影響力が及ぶ範囲を広げ、コミュニティに貢献するために人間関係を構築し、活性化するプロセスである。

キーワードは、人間関係です。ネットワーキングの成功は、ビジネスを与え、与えられることを目的とした人間関係を構築したいという純粋な思いから、始まるものです。与えることなく、得ようとするためだけにネットワーキングをする人は、決して成功しません。

関係構築には時間がかかる

まず、誰かに会い、会話を交わすことで、相手とその人のビジネスのことが少しわかるようになります。最初に会った後、連絡をして、相手の会社についてさらに詳しく理解するためにもう一度会います。そうすることで、あなたは、その方のビジネスが、より大きくなる手助けができるようになります。これらのステップを踏むには時間がかかりますが、お互いが利益を得られる関係を築き、ビジネスチャンスにつなげるためには、とても重要なことです。

数年前、コンサルティングと研修を行う国際的な企業のビジネスパートナーである友人と話をしていたときのことです。ベストセラー作家で、著名な男性が私たちの共通の知人であることがわかりました。話の中で、彼が、私たちの会社と戦略的に提携することが可能かどうかを探るために、過去に個別に連絡を取っていたことがわかりました。

彼が私たちに連絡をしてきたとき、提携は可能ではあったのですが、すぐには具体的なプロジェクトを進められる状況ではありませんでした。その後、彼からはメールへの返事もなく、連絡もなかったので、私たちは即座に彼のレーダーから“消えたんだな”と思っていたという話で、盛り上がりました。

彼が私たちと関係を築こうとしていなかったことは明らかでした。彼の会社を次のレベルに引き上げてくれる大きな提携先を探していたという感じでした。それに気づいた私たちは、その彼と私たちの関係と、私とその友人の関係との違いについて話し始めました。

小さな行動を積み重ねる

皮肉なことに友人と私は、ちょうど18か月前に同じような内容の電話をその作家の彼から受けていましたが、2人とも同じ結果になりました。お互いにそのときは、何か大きな仕事をしようということにはならなかったのです。その点については、2人も同じだったのですが、違ったことがありました。

友人と私は連絡を取り合うことにし、実際にそうしました。1年に何度か連絡を取り合い、個人的に数回会うこともありました。その間に、お互いにどのように助け合えるかがわかってきて、徐々にビジネスの関係が強まっていったのです。これが我々に個別に連絡を取ってきた第3の人物との大きな違いです。その人物は、たった1回の会話で、すぐに大きな見返りが得られないとわかった時に、我々は、彼にとって好まざる人物となりました。一方、私たち2人は、お互いにどのように助け合えるかを見出し、1回に1ステップ進むような関係の構築を続けました。

私たちは、ビジネスネットワーキングや強固な戦略提携を成功させる人の大多数が、そのプロセスを「多くの人々と小さな行動を積み重ねることで長期的なプラス成長につなげる」と捉えているのだという結論に至りました。このプロセスは、短距離走ではなく、マラソン(長距離走)です。レースの道中、長期にわたって協力関係を築き、助け合うのです。

あなたは、似たような経験はありますか?

訳=川崎あゆみ