リファーラルに関するよくある思い込み

2024/03/11

もしあなたが、本当のつながりや意味のある人間関係を築き、ネットワーキングでの取り組みを最大限に生かしたいのであれば、ネットワーカーとして活動する上での有効性を妨げる3つの思い込みについて知っておいてください。変動の激しいビジネスネットワーキングの環境において、落とし穴を避けて通ることは、継続的に成功を収めるために非常に重要なことです。

思い込み その1:リファーラルは現場でしか受け取れない

広く誤解されていることの一つが、リファーラルを得るためには自らが物理的にリファーラル提供者の目の前にいることが必要だということです。しかし、リファーラル獲得のために、その場にいることがあなたの戦略であるとしたら、あなたの事業拡大の可能性に大きな制限をかけていることになります。リファーラルを目の前にいる人に直接求めるのと同時にリファーラルを受け取るというやり方に頼っている限り、リファーラル提供者と対面で会っているとき以外、リファーラルを得ることはできないということになります。

十分に機能するリファーラルの仕組みは、あなたがその場にいなくても途切れることなく働きます。多くのリファーラルは、あなたがその場にはいないときに発生するものです。リファーラルパートナーたちは、常に積極的にあなたへのリファーラル提供の機会を探し、出会った人があなたにとっての見込み客となりうるかどうかを見極め、あなたにつなげられるよう努めます。もし、仲間たちがあなたと一緒ではないときに、あなたのことが思い浮かばないようであれば、リファーラルパートナーたちに対するエデュケーションやプレゼンテーションの仕方に改善の余地があることを意味します。

この思い込みをなくすためには、リファーラルパートナーたちが見込み客に対して簡潔にあなたの強みを伝えられるように、あなたに関する情報を覚えてもらうことが必要不可欠です。ネットワークの中で前向きな意識を育てながら、たとえあなたと一緒にいなくても、あなたへのリファーラルが生まれるようリファーラルパートナーを促しましょう。また、あなたがその場にいないときに発生したリファーラルをモニターし分析できるようトラッキングする仕組みを作りましょう。

思い込み その2:ノマド・ネットワーキング

また別の誤った理解として、定期的にネットワーキンググループを変えることで良質のリファーラルを得る機会が増えるというものがあります。この考え方は、しばしば「橋を燃やす」ネットワーキングと呼ばれ、その響きの通り歓迎されないものです。橋を焼くことで、人間関係を断ち切り、新しい場所に移っていく、つまり人間関係の構築をしようとしないネットワーカーは、新規ビジネスを追い求めることが原動力になっている人で、目先の利益のために関係構築の大切さを見過ごす傾向にあります。これはネットワーキングにおいては全く最悪の例となります。

このやり方は、効果的なネットワーキング戦略とは真逆のものです。頻繁にグループを渡り歩きながら、人との関係を断ち切るネットワーカーは、根を下ろした有意義な関係構築ができません。リファーラルの数や質に満足せず、絶え間なく動き回り、不適切なネットワーキングを頻繁に行っているのです。

これに対して、結果を出しているネットワーカーは成熟し、相互に有益な関係の構築には時間と労力が必要なことを理解しています。「時は金なり」という格言は、リファーラルマーケティングの分野においては特に当てはまります。お互いに有益な関係構築のための目的が明確なネットワーキング活動に時間を費やし、関係構築にコミットする時間が長ければ長いほど、あなたやあなたのビジネスが経験する成果はより大きくなります。

思い込み その3:クライアントは最良のリファーラル提供元である

また、顧客は最良のリファーラル提供者であるという思い込みがよくあります。この間違った考えに陥る理由は、そう思うよう教育され他のリファーラルの可能性を全く求めたことがないからです。彼らは、彼らのクライアントからしかリファーラルを受け取ったことがないのです。

顧客やクライアントが貴重な提供元であることは事実なのですが、それだけに依存するのは、可能性を狭めることになります。多くの事業者、特に大企業などは他のリファーラル提供元からの機会をみすみす見逃していることになります。

クライアントは手軽なリファーラル提供者となり得ますが、必ずしも最良で最も安定した質の高いリファーラル提供元ではありません。長い目で見ると最良の提供元は、あなたがビジネスリファーラルを提供した人たちである可能性が高いです。あなたが他の経営者の事業構築を支援することで、お互いの利益のため長期的な関係を培うことになるでしょう。相手は、手助けしてもらった感謝の気持ちをあなたにビジネスをもたらすことで返したいと思いますし、お互いの利益のために協力しあいたいと思うものです。

現在、そして将来に向けて事業の繁栄を目指すためには、これらの思い込みを超越して、目先の利益ではなく長期的な関係維持を優先する戦略的な手法を取り入れることが必須となります。定期的にネットワークグループを渡り歩いても、ビジネスの獲得は望めません。仲間たちの役に立つためには、リファーラルを提供してくれる人、そしてその人たちのビジネスを理解しましょう。その次に、あなたが仲間と一緒にいるときであろうと、そうでなかろうと、あなたのためにクライアントになりそうな人を彼らが探せるようその方法を伝えるのです。

進化し続けるビジネスネットワーキングを行うためには、効果的な実践の仕方を理解することが必要です。これによって、あなたのネットワーキングの努力が時間の試練に耐え、持続的なビジネスの成功につながります。あなたは、これまでにリファーラル提供元に関して、このような思い込みをしていたことはありませんか?

訳=川崎あゆみ