多くのビジネスパーソンはネットワーキングイベントで、会場内を回りながら他のプロフェッショナルと有意義なつながりを築き、名刺を交換します。イベントが終盤に差しかかると、参加者たちはネットワーク拡大につながる次のイベントを楽しみにしながら、それぞれの道へと向かいます。
イベント後に思慮深く誠実なフォローアップを行うことで、そうしたつながりをさらに深めることが叶えば、あなたのネットワークはより強固なものになります。相手と親友になる必要はありませんが、あなたが思いやりのある人だと感じてもらえるなら、それは大きな助けになるでしょう。
ネットワーカーとしての責任
前回参加したイベントのことを思い出してみてください。誰かとの会話の締めくくりに、「それについては確認して、あとでご連絡しますね」と言ったことはありませんか?もしそう言ったのなら、実際に連絡しなければいけません。
あなたは、何かの情報を確認すると約束したのに、うっかり忘れてしまったかもしれません。でも、相手はきっと覚えています。それを忘れていたことを指摘されるのは、かなり気まずいものです。ネットワーカーにとって最大の財産の一つは「言葉」です。たとえちょっとした物忘れであっても、あなたの信頼を失う原因にしてはいけません。あなたはネットワーカーとして、関わったやりとりや、ネットワーキング中にあなたが約束した行動すべてに責任を負っているのです。
思慮深くなるための3つの方法
「私って思慮深いネットワーカーかな?」と思ったあなたへ、3つのポイントをご紹介します。もしまだあなたのビジネスネットワーキングの習慣になっていなければ、ぜひ取り入れてみてください。
- 会話したすべての人にフォローアップする
ビジネス関係を築くうえでは、最初に出会ってからあまり時間を空けずにコンタクトを取ることが重要です。私がおすすめするのは、24時間以内(遅くとも48時間以内)にメールやカードを送るか、電話をすることです。最初に、自分が誰で、どこで会ったかを伝えましょう。そして、会話が楽しかったことや話題に上がった情報を共有してください。
多くのビジネスパーソンは、思いやりのある人と仕事をするのを好みます。あなた自身のフォローアップは、印象に残る思慮深い方法なのです。
- 手書きのカードを送る
「ありがとう」「お会いできて光栄です」「おめでとう」など、ちょっとしたメッセージを伝える場面は日常にたくさんあります。そんなとき、ついEメールで簡単に済ませていませんか? でも、Eメールではなく文房具を取り出して手書きのカードを送る――そのきっかけや理由はいくらでもあります。
では、なぜそれが思慮深い行動になるのでしょうか? それは「手間がかかるから」です。
Eメールなら簡単です。コンピューターの前に座って、さっとメッセージを入力し、誤字脱字をチェックして、送信ボタンをクリック。それで完了です。
でも、手書きのカードは違います。書く前にメッセージをじっくり考える必要がありますし、書いている間もミスしないよう注意が必要です。そして郵送するには、ボタン一つで済むわけではありません。
- 定例イベント以外の時間を使って相手をよく知る
これはネットワーキングの基本のように思えるかもしれませんが、実際にはよく忘れられてしまうステップです。定例のイベント以外で時間を取り、相手をより深く知るためのミーティングは非常に重要です。多くの人は、自分に関心を持ってもらえることに喜びを感じます。
このステップは、思慮深さの表れであり、本当にビジネスを成長させたいと思うなら欠かせません。人は誰でも自分の話をするのが好きです。あなたが相手のことを知れば知るほど、相手もあなたのことをもっと知りたくなるのです。
ビジネスネットワーキングにおける「思慮深さ」とは、ただ人とつながることではなく、その関係を育むことにあります。継続的に時間をかけて本物の関係性を築くことで、あなたがネットワークを単なる資源ではなく、大切な価値として捉えていることを示すことができるのです。
思慮深くあるというシンプルな行動は、ネットワーキングの取り組みにポジティブな影響をもたらし、より強く、より意味のあるプロフェッショナルな関係を築く助けとなります。そして最終的には、「思いやりと思慮深さのあるネットワーカー」としてのあなたの評判が、さらなる成功につながるチャンスをもたらしてくれるでしょう。
あなたにとって、ネットワーキングにおける思慮深さとはどんな意味がありますか?上記のステップのうち、あなたはいくつ実践していますか?このリストに加えたい項目があれば、ぜひコメント欄で教えてください。
訳=丹野裕道(株式会社ディアス)